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いつか終わりがあること 作者:翠川 利桂

第3回   3


沈黙が続く中、言葉をだしたのは実莉の方だった。

「だって・・・。数堵の・・・悲しい顔をみたくなかったんだもんっっ!!」

「だからって・・・お前の命に関わることだぞ!?」

「だって・・・だって・・・数堵に言って何が変わるっていうのよ!?数堵に言ったら、
私の命は助かるの!?私の命は、この世に存在するの!?」










そうだ。数堵に言ったって何も変わりはしない。
ただ、数堵の悲しい顔を見たくないし、数堵に迷惑かけたくなかっただけ。
自分勝手かもしれないけど、私は・・・。












「・・・・・。」





「ごめん・・・」


数堵から出た、思わない言葉。






どうしてそんな悲しい顔をするの?

私の傍で悲しい顔をみせるの?

ねぇ

笑ってよ

笑ってってば

もう嫌だよ

数堵のそんな顔

みたくないよ



笑って・・・数堵










「俺・・・かえる・・・な・・・じゃあな・・・」

「え・・・・」



数堵はイスにかけておいた上着を手に取り、ドアから出て行った。










一瞬の出来事だった。
数堵に・・・酷い事を言ってしまったのだろうか・・・?




どうしてこんな風になるの?


私は・・・・バカだ・・・・。




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