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いつか終わりがあること 作者:翠川 利桂

第2回   2


「実莉!」

今日もまた、数堵が私のところへ来てくれた。

「あ、・・・・・・。」
「今日も、来たんだぜ?」
「ありが・・・とう」


正直言って こんな会話は辛かった。
毎日私の為に来てくれている数堵にはとても感謝している。

だけど・・・・。
和堵を騙しているのだ・・・・。
言いにくいの・・・・。


「あ、あのね・・・」
「ん?何だ?実莉。」
「実・・・・は・・あの・・・私・・・・」
「何だよ?もったいぶらないで言えって」
「う・・・うん・・・えっと・・・私ね・・・」

自分で口をつぐんだ。
思い切って言うつもりだった。

だけど、それは私がホントのことを言わなかったことになる。












「私っ・・・あと・・・・半年なのっっ・・・」
「半年・・・?あぁ、あと半年で退院できるってか?」
「ちっ、違うの・・・。私・・・の命・・・あと・・・半年なの・・・っっ」
「命が・・・半年・・・・?」

















数堵は少しの間黙った。
沈黙が続く。
彼はやっと理解したようだ。



「な・・・んだよ・・・それ・・・なんでだっ!!なんで・・・・なんでそんな大事なこと・・・・・早く教えなかったんだよ!!実莉っっっっ!!」










    彼の声は、  かすれた。

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