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ショートストーリー 作者:暗中茂作

第44回   ショートギャグ
その1

「ついに追い詰めたぞ」

「く、最早ここまでか」

「そういうことだ、さあ、もう観念しろ。お前が裏で糸を引いてたのはもうばれているのだ」

「ふ、何でも知ってるというような口ぶりだな」

「ああ、そうだ。覆面をしたお前がウシとカエルを操ってた本体だというのはもうわかってるんだ」

「ち、知られてしまったか」


その2

「ウシくん、ウシくん、今使ってるコンビ名も飽きてきたから新しいコンビ名に変えようよ」

「あー、いいね」

「そうでしょ、実は昔から考えてるコンビ名があるんだけど」

「へー、どんなの」

「うんとね、ウシとカエルのコンビだから」

「うんうん」

「ウシガエル」

「この際、頭に僕の名前のほうを持ってきてくれたことやネーミングのセンスの問題はおいといて、その名前はもう別の生き物の名前だよね。カエルくん緑だからアマガエルっぽいし」

「えー、いいじゃん。いんばぬまにはいっぱいいて、アメリカザリガニむしゃむしゃくうんだぜ」


その3

「突然だけどカエルくんてすごいよね、変なものとか食べたときはゲロどころか自分の胃まで口から吐き出しちゃうんだもんね(実話)」

「いやー、ウシくんだって胃に関してすごいじゃない。消化の悪い草食べるから体の中に何個も胃があったり」

「そうなんだよねー」

「ミノとかギアラだっけ?人間に焼肉にして食べられたり」

「結局はそこかー」
 

その4

「なあ、まずいんじゃないんじゃか、上の話」

「んー?なにがー?」

「覆面だの、ウシだの、カエルだの」

「だからなにがー?」

「だからあんまり本人に近いネタはまずいんじゃないかって」

「じゃあなにか?右手にウシの人形、左手にはカエルの人形、黒い服を着て紫の覆面をかぶったシャイなあんちくしょうなお笑い芸人は日本にひとりしかいないとでも思ってるのか?」

「ああ、思ってるよ」


その5

「なー、あのさー」

「なんだよ」

「俺思ったんだけど」

「うん」

「その2、その3あたりはなんとかしたら本人に使ってもらえないかなー」

「可能性はないとは言い切れないなー。作者の奴、公式サイトのファンレター送るところから送ってみるつもりらしいから」

「そうか」

「ああ」

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Novel Editor