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ショートストーリー 作者:暗中茂作

第36回   ナンシーさん山田さん4
僕は山田太郎。読んでとおりの日本人です。いつものようにきっかけは外国人の友人ナンシーとのちょっとした会話でした。

「友達にミステリーがいる?」

「はい、そうです」

「どういう意味?」

「だからmy friendです」

ミステリアスな変わった友人がいるということだろうか?

私はその人に少し興味を持った。

「今度、僕もその人に会えないかな?」

「oh、ぜんぜんokです。ナンシーのほうから連絡しておきます」

「ほんと?ありがとう。楽しみだな」

数日後僕たちはそのナンシーの友人の家を訪れた。

僕たちを迎えてくれたのは、

金髪碧眼の背が高くてがっしりした体格の少しひげの濃い

オカマさんだった。

「はじめましてMiss.Terry (ミス・テリー)です。昔はMr.Terry(ミスター・テリー)だったのよ。貴方が山田さんね、おうわさはナンシーからよく聞いてるわ。話で聞くより実物のほうがずっと美形ね。私近くのオカマバーのママやってるの。これ名刺ね、裏にお店の地図と電話番号が書いてあるから今度遊びに来てね。あなたならきっとお店の子にもてもてだわ」

そのときの僕の感想は、おいおいいくらなんでもそりゃないだろうだとか、なるほど確かにこいつぁーミステリーだとか、僕の発音てそんなに悪いですか?ではなく、ナンシーさんて誰とでも友達になれるんだなーでした。

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Novel Editor