橘くんと博士 その1
「橘くん、来てくれたまえ橘くん」
「どうしたんですか博士、大声出して」
「ついに長年の研究の末、私の血と汗と涙の結晶が完成したんだ」
「おお、それはすごいですね」
「ちなみにこれがそうじゃ」
「へー、これがそうですか。でも僕の目にはなんだか汚らしいものにしか見えないんですけど。 ちなみにこれどうやって作ったんですか?」
「それはな詳しく話せば長くなるんじゃが、私の鼻血と日課の散歩で流した汗と昼間のメロドラマで流した涙を混ぜ合わせて結晶化させたんじゃ」
「何でそんなもん作るのに長年かかってたんですか」
橘くんと博士 その2
「ほうほう、橘くんが卒業した大学はあそこじゃったのかー」
「ちなみに、前から思ってたんですけど博士はどうやって博士号とったんですか」
「なにそんなものは大したことない。タダの自称じゃよ」
「博士、これからも便宜上、博士と呼ばせてもらいますけど経歴詐称は立派な犯罪ですよ 」
橘くんと博士 その3
「うーん、うーんワシが長年培ってきた知識を持ってしてもダメかー」
「どうしたんですか博士。そんなうなり声あげながら頭抱えたりして」
「おお聞いてくれるか橘くん。実はな」
「実は?」
「送っても、送ってもトリビアの泉にネタが採用されないんじゃあ」
「とりあえず僕の心の中で1へぇーですね。っていうか博士って普段何の研究してるんですか」
「はぁー、金の脳欲しいのう、銀の脳でも良いから欲しいのう。カモノハシは実は毒を持っているとか、首長族の首は首が伸びてるわけではなく、首にしている金具の重さで肩が下がっているだけとか良い線いってると思ったんじゃがなー」
「変な知識だけ豊富ですね。それより人の話ぜんぜん聞いてませんね」
橘くんと博士 その4
「橘くん、橘くんちょっとこっちに来てくれんか」
「何ですか博士?」
「今から私が出す質問に真剣に答えてくれんかな」
「わかりました。構いませんよ」
「ではいくぞ。織田信長が死んだ寺の名前は?」
「本能寺」
「性的いやがらせ、セクハラを正確に言うと何という?」
「セクシャルハラスメント」
「これで最後じゃ、世界最大の花で大きいものでは直径1メートルをこえる花の名前は?」
「ラフレシア。ところでこの質問ってどんな意味があるんですか?」
「えーと、これをここにいれて、これがここに入るから、Aから順番に読むと答えは出る杭は打たれるじゃ。よーし早速答えをはがきに書いてポストに投函せねば。これでお米券はワシのものじゃー」
「懸賞つきのクロスワード雑誌ですか。図書券狙いじゃなくてお米券狙いなあたりに生活感を感じさせますね。それはおいといてその情熱をほんの少しでいいから研究に向けてくれませんか」
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