■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

ショートストーリー2 作者:暗中茂作

第40回   荒らしとの上手な付き合い方
それはチャットでそれまで話していた皆さんがそれぞれの用事で雪崩落ちしてしまい一人ぽつんとしていた時のことでした。

そこに743というハンドルネームの方が入ってきました。

すかさず私は「こん」と挨拶を打ちました。

そして彼から返ってきた言葉は「うぜえ」の一言でした。

相手は今はやりの荒らしという方のようです。

そして彼は一言書き込むとまたすぐ落ちてしまいました。

私は少し残念な気持ちになりました。

しかしすぐにまた来訪者が来ました。

新しい方のハンドルネームは「厨房な遊馬」でした。

すかさずまた私は「こん」と挨拶を打ちました。

しかしさらに「○○な遊馬」と「☆☆な遊馬」という方がどんどん増えていきます。

私は人が増えてうれしくて胸が躍りました。

わたしはその方々に気さくに「こん」と挨拶を交わしました

しかし誰からも返事は返ってきませんでした。

私はまた少し残念な気持ちになりました。

私はチャットのメンバーの一人の「消防の写真でオナニーする遊馬」という方にもっと積極的に話しかけてみることにしました。

私はこう書きました

「貴方ってオナニーもしたこともないオナニー童貞なんですか?私はいつもあなた方のチャットで相手をしているような時はいつもしてますよ。やり方わからなかったらお教えしましょうか」

しばらくすると「死ね」という言葉がずーっとわたしをのろう呪詛の声のように画面一面に書き込まれました。

消防さん(長いので略)はオナニーをしたこともなければ2ch用語の知識はあっても他のボキャブラリーは少し不足気味のようです。

その時私は家族にご飯が出来たのでおいでと呼ばれ挨拶もしないまま落ちてしまいました。

それにしてもインターネットを介して人とつながるというのは難しいものですね。

すこし昔、2chという大きなサイトでそこの常連だった人がバスハイジャックをおこしたことがあるそうです。

2chで言われた事が彼の犯行に至る心理に影響したのかもしれません。

口は災いの元私も気をつけなければなりませんね。

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections