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プッチのクリスマス 作者:真珠 まろん

第4回   プッチのクリスマス4☆準備
・・・ぐぅぐぅ・・・ぐうすかぴぃ・・ぐぅ・・・
プッチは 気持ちよさそうに眠っています。
おじいさんにお子様ランチを おごってもらい 大満足・大満腹のプッチは 
暗くなるとすぐ眠ってしまいました。
どうやら お子様ランチに付いていた旗が とても気に入った様子です。
手にしっかり持って寝ています。
・・・うぐぐっ ご飯の上の旗は 渡すもんかっっっ!!・・・ぐぅすかぴぃ・・・

「お嬢ちゃん・・・お嬢ちゃん・・・まだ寝ているのかね。」
おじいさんが プッチを起こしに来ました。
『・・・うぅ・・・寒い・・・おじいさん・・今何時?』
プッチは 体を丸めて 目を半開きにして 聞きました。
「今かね・・・えっとな・・・うむ・・5時過ぎじゃよ。」
『5時・・って・・・。おじいさん まだ寝ていようよ・・・。
こんな真っ暗じゃー な〜んにも 見えないよ・・・それに寒いし・・・』
おじいさんは ニヤッと笑って 何かを袋から出しました。
『・・・ん?・・・クンクン・・クンクン・・ん!!』
プッチは 目が覚めました。
おじいさんが袋から出したのは ホッカホカの肉まんでした。
「ほれ。朝ごはんじゃ。ホットミルクもある。いらないなら わしがぁ〜・・・」
そう言って 食べるマネをして見せました。
『ぐぁぁぁっ 食べるよぉぉっ』
あわてて お座りのポーズをしました。
おじいさんは 肉まんをもらい幸せそうな顔をして食べているプッチに言いました。
「食べ終わったら 早速 特訓じゃ。
まずは 軽い準備運動からじゃ。」
『ふぅ〜おいしかった〜〜。ごちそうさまでした。さてと・・もう一眠り・・』
プッチは 肉まんに夢中で 全く聞いていません。
「これプッチっ。準備運動じゃよっ。」
おじいさんに言われ しぶしぶ起き上がりました。
『はぁ〜い・・。で どうしたらいいの?』
すると おじいさんは プッチを座らせ背中を押しました。
『うげぇっっっ!あいたたたっっ!ギ・ギ・ギブアップーッ!』
プッチは とても体が硬かったのです。
次は 開脚です。
『ウギャーッ。そんなに開かないよぉぉぉ』
次は 腹筋です。
『1・・・2・・・3・・・4・・・・・・・・・・・・うへっ』
4回目で ダウンでした。
おじいさんは やれやれ・・・という顔をしています。
その後も うさぎ跳び・鉄棒・なわ跳び・ジョギング・・・・。
すっかりプッチは ヘロヘロでした。
ぺたんと座り込んでいるプッチにおじいさんは 冷たいミルクを持ってきました。
プッチは ゴクゴクと一気に飲みました。
『ぷはぁ〜〜スポーツの後の この一杯が たまらないねぇ〜』
すっかり元気になりました。
『おじいさん。毎日こんなに運動をするの?早くサーカスの練習をしようよ。』
すると おじいさんは言いました。
「お嬢ちゃん。なんでも準備が大事なんじゃよ。
いきなり練習をすると お嬢ちゃんの体がビックリしてしまう。
だから ビックリさせないように 準備運動をするのじゃ。」
『ビックリするから準備をする・・・ふぅ〜ん。』
プッチは そう言うと残りのミルクを飲みました。
あたりはすっかり明るくなっています。
「お昼に もう一度 今朝と同じメニューをこなし 午後からは
隣町へ行って いよいよお嬢ちゃんのお待ちかねのサーカスの練習に入ろうかのぉ。」
プッチは 目を輝かせて言いました。
『まず 肉まんを食べて〜暖かいミルクを飲んで〜〜〜』
「そのメニューじゃないっ!」
と おじいさんに言われ
プッチは ぺロッと舌を出して笑いました。・・・つづく




 




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Novel Editor