■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

プッチのクリスマス 作者:真珠 まろん

第3回   プッチのクリスマス3☆にんまり
しばらく おじいさんを まん丸目で見ていたプッチは にんまりと笑い
『またまた〜〜おじいさんたら〜ご冗談を〜〜。』
と言いながら おじいさんのヒゲを クィクィッと 引っ張ってみました。
だけど おじいさんは 黙って じっとプッチを見ています。
『・・・まじ?・・・・ムリムリムリムリム〜リーーーッ』
プッチは首を激しく横に振りました。
「お嬢ちゃんは 顔はかわいいし、まん丸目も ふさふさの 尻尾も
すごーくチャーミングじゃよ。
きっと 大人気間違いなしじゃっ。
お嬢ちゃんほど キュートでチャーミングな ワンちゃんは この世には存在せぬ。」
おじいさんは 必要以上に プッチをほめ続けました。
プッチは だんだん いい気持ちになってきました。
『そんなに おだてても ダメダメッ』
と言って プィッと おじいさんに背をむけました。
でもプッチの顔は ヘラヘラ〜と笑っています。
(もぅっ そんな〜かわいいだなんて〜おじいさんたら わかってるね〜)
と内心 喜んでいました。
だけど どんなに おだてても プィッと 背をむけたままです。
おじいさんの次の言葉で プッチの尻尾がピクッと動きました。
「タダでとは言わぬ。ご褒美は タップリとじゃ。」
(えっ?ご褒美??たっぷり〜??ぐふふふっ)
三日月目になったプッチは おじいさんに聞きました。
『た〜っぷり〜な〜んでも いいの〜?』
おじいさんは ヒゲを触りながら
「もちろんじゃっ。わしは嘘は言わぬ。どうかね?やってみるかね?」
プッチは 三日月目のまま くるっとおじいさんを見て にんまり笑いました。
そして
『ご飯も 食べさせてね〜♪』
おじいさんは 大きくうなずきました。・・・つづく

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor