「じゃあ持ち物はこんな感じでー。」
学年HR・・・すごくめんどくさい。
修学旅行のせいでほとんど毎日あるのだ。
でも学年でだからこれまた春喜の顔が見れる。
「桜井ー・・・腰痛い・・・ちょっとマッサージしてくんない?」
「はぁ?なんであたしが・・・」
司が上目遣いで頼んでくる。
正直顔がいいのでこの顔で言われると断れないのだ。
「・・・はいはい。」
「あー・・・気持ちいー・・・。」
「あんまりやらしい声ださないでよ(笑)」
「あっ・・・ん・・・気持ちいいー。」
「わざとやるな!」
この日は一緒に帰ることができなかった。
翌日に区立の陸上大会があるのでミーティングだそうだ。
春喜は高飛びがすごくて陸上部じゃないのに毎年選抜されている。
仕方がなく私は一人で帰った。
家に帰って一通り勉強をした後、携帯を見るとメールが3通きていた。
すでに8時をまわっている。
一通は友達のサチからだった。最近よく春喜の話にでてくる女の子。 春喜とは同じクラスだ。
『奈緒ー、聞いてー!!藤野がねぇ、今日も女の子といちゃいちゃしてたの。』
藤野はサチの彼氏だ。ほとんどサチの片思いだけど。
『それでねぇムカついたから春喜と一緒に帰ってやったの!!ひどくない?全然彼女って思ってくれないし。春喜はね、わざわざ家まで送ってくれたの。でも藤野は絶対そんなことしないし!!』
は!?
私はよく友達から相談を受ける。内容は恋愛だったり友達のことだったりさまざまだ。 サチもいつも藤野の相談をしてきた。
だけど私に春喜と一緒に帰ったって普通に言うのはどうかと思う。
もう一通は思ったとおり春喜からだった。
『ごめん、今日一緒に帰れなくて↓』
そして残りの一通は葵からの何気ないメールだった。
サチにはいつもどおり『藤野がまたぁ?!まったく・・・でもサチは悪くないんだから藤野にもっとヤキモチやかせていいんじゃない?』と返しておいた。
そして春喜には『別にいいけど。』だけ返した。
最後に葵に『彼女以外の女を家まで送るのってどう思いますか?葵先輩。』
春喜からすぐにメールが返ってきた。
『ごめんな?ミルキー買ってやるから許して!!』
『いらない。あと言っておくけどあたしに言ってないことあるよね。』
『え、何?』
『あたしさ、1時間くらい待ったんだよね。でもこないし。待ったのはあたしが勝手にしたことだからいいけど、サチと一緒に帰ったんでしょ?あたしだって暗い道一人で帰ったのは一緒なんだけど。』
『でもお前も悪い。』
『なんでよ?!』
『そんなに司が好きかよ。』
『マッサージ?あれは頼まれたから!!』
『いいけど、お互い様だし。ごめん。』
いつもならこれで私は終わりにしない。
もっと意地張ってケンカを広げてしまう。
だけどこれ以上何か言ったら本当にサチのところに行ってしまうような気がした。
『そうだね。ごめんね。』
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