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花〜大切な人へ〜 作者:lover

第10回   信用

信用ってなんだろう?



信じてきた人たちは、みんなどこかへ行ってしまう。

私はいつからか誰も信じなくなっていた。



それでも、春喜は大切だったから、他の友達とかに比べたらずっとずっと信用じていた。




でもそこに完璧な信頼はなかったのだろう。






昔から友達だけは多かった。


何かと世話焼きな性格でいつもクラスの委員長とかに選ばれていた。

たぶんいつも笑ってばかりいるから人が自然と寄ってきたんだと思う。



ただその大勢の友達の中で信用している子なんて一人もいなかった。

葵は中学に入って出会った親友。

親友といっても何気ない相談とかを言い合う子で、葵は私の深い部分には気づいていない。



たぶんどこにでもいる明るい女の子だと思ってるんだと思う。



家の中は、昔からケンカばかりの両親が家にいない状況。




小さいころから誰を頼りにすればいいかわからなかった。





それでも、春喜は私のすべてをわかってくれた。

本当は誰かに頼りたい心を春喜は見抜いた。


『明るくて人気者の委員長』ではなく『一人ぼっちじゃ生きていけないただの女の子』として私を見ていてくれた。



1年近くずっと守ってくれていたんだ。





だけどその誰も信用しない気持ちをわかってくれてると思っていた春喜が、負担に思っていたなんて・・・どうしたらいいかわからなかった。




ちょっとメールが冷たくなったりしただけで「ちゃんと好き?」っていつも聞いていた。




そのたびに春喜は「当たり前じゃん。大好きだよ。」「またそういうこと言って・・・愛してる。だから心配するな。」と優しく答えてくれた。

だからそのときは安心できた。


でもそのあとまた同じようなことがあると同じ問いかけをする。



それが負担になっていた。



春喜からすると私が信用していないと感じていたのだろう。


当然だ。



私が春喜の立場だったら同じことを思っていただろう。





でも、いったいどうすればいい?




不安になって問いかけることをやめればいいのか?


たぶんそれじゃ私はすぐに壊れる。


無理なんだ。

春喜の優しい言葉がほしい。









二日ぶりの東京は少し涼しくも感じられた。


だけど少しずつ夏が近づいているのがわかった。



家に帰って私は春喜にメールを送った。

『ハルくん?』

『何?』

返事はすぐに来た。


『・・・いや、なんとなく。。』

『そう。』




メールが続かない。

あきらかに怒っている。


『今、外出れる?』


私は直接会って話をしようと春喜を呼び出した。




15分もしないうちに春喜は走って家までやってきた。


いつも寄り道をする公園に呼び出そうと思ったのに、夜だから外にださせたくないという理由で却下されてしまった。

まだそこに愛があるような気がした。

まだ希望があるような気がした。







「ハルくん・・・。」


「よ。」




終わらせたくない。


私にはこの人が必要なんだ。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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