でもしつこく話しかけてくる咲の存在を無視し続けるのはすごく大変で・・・。
いつの間にか立場は逆転して、僕が一生懸命話しかけるようになっていった。
そして思ったとおり(?)僕は君を心から愛するようになったんだ。
「悠〜、修学旅行さ、同じ班がいいなぁ・・・。」
文句の言いようがないきれいな声をいつも以上に甘くして、158cmの極普通の身長でこれまた極普通の170cmの俺を見上げて咲が言った。
「・・・なんで?」
いつも以上に不機嫌そうな声で答える。
自分から話しかけるのは普通にできるのに、話しかけられるとそっけなくしてしまう。
「なんでって・・・一緒がいいなぁって思ったの・・・。」
俺の冷たい声を聞くと下を向いて小さな声で答える。
「いいよ。」
そして君が願っている言葉を伝えると君は笑顔になるんだ。
「ホント?やったぁ!!!」
この笑顔を見ていられるのならなんでもする。 だけどそんなことを考えても実際はプライドを捨てられない。そんな自分が大嫌いだ。
そして修学旅行の班が同じになって心からうれしいと思っている自分がいる。
咲、君と出逢ってから僕の中にはたくさんの僕が生まれた。
それはすべて矛盾してて、時に僕をものすごく迷わす。 だけど僕に安らぎをくれるよ。
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