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君を思う今日。 作者:lover

第3回   出逢った日。

咲と僕の出逢いは中学の入学式だった。

桜が満開で、少し肌寒かったような気がする。


僕は式で新入生代表の言葉を述べることになっていた。しかしそういう日に限って寝坊した。

今でもそうだがとにかく眠れないのだ。
一日の睡眠時間は平均で3〜4時間くらいだと思う。

クラス表を見て、急いで教室に入るとすでに担任が入学式の心構えなどについて話をしていた。

「すみません、遅れました。」

「おぉー、早く座れー!」

担任に急かされて自分の席を探した。

新しいクラスメイトは俺をものめずらしそうに見ている。
そりゃそうだろう。入学早々遅刻するようなやつはなかなかいない。

(あ、あそこ空いてる・・・。)


窓側に空いている席を見つけた。案の定やっぱり自分の席だった。
ふとその空いている席の後ろを見ると、女の子がまっすぐこっちを見ていた。


外では風に吹かれ、桜が舞い散っている。


癖毛のふわふわしたセミロングの髪の毛を二つに結び、まだまだ中学生には見えないくらい幼い顔立ちをしていた。垂れ下がった大きな瞳がまっすぐこっちを見てる。

つい僕も見つめてしまった。

あまりにきれいだったから。


思えばその瞬間から恋をしていたのかもしれない。

真中咲に・・・。


あとから出席簿を見てみると、出席番号は俺の後ろだった。まぁ席が後ろなのだから当然だけど。


それから最初のころは、咲の存在を無視していた。
怖かった。自分の中でどんどん大きくなっていくから、それをどうしても抑えたくて。

それでも咲は僕の後姿に飽きずに話しかけてきた。まぁ僕をからかって友達と遊ぶためだけど。

そしてもう一つあったんじゃないかと思う。

咲はすごく明るい性格だけど、本当はいろんな事情を抱えていた。

家庭だ。

いつだか、咲がすごく不安定なときにいきなり電話してきたのを覚えている。だから少ししかわからないが、ものすごく最悪な家庭だと思った。

生まれたばかりのころ、両親が離婚して父親に引き取られたがその再婚相手に虐待を受け、その後母親が引き取ったがそのあともあまりいいことはなかったらしい。

そんなことがあって咲はものすごく人に対して不信感とか恐怖感とかがあった。

たぶん俺に無視されても話しかけてきたのは、自分が嫌われてると思って必死で好きになってもらおうと思ったんだろう。
だから学校でも明るくて友達がたくさんいる。一人じゃ生きていけないのが咲だ。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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