女の子の唇とはこんなにやわらかいものだったのか・・・。
周りのやつらは中3ともなればみんな彼女がいてキスくらいはだいたいの奴がしていた。 でもそういう話を仲間内でしていても、自分とは遠い話だと思っていた。
初恋は咲だし、咲には慎也がいたし、他の女をつきあうなんて考えたこともなかったから・・・。
だけど、とにかく俺にとってはうれしい話だ。
いや、うれしいなんてもんじゃないな・・・。
咲は顔を真っ赤にしてバスをでていこうとした。
「さ・・・き?」
「・・・今のはぁ・・・わ、忘れてっ!!!!!」
真っ赤だった顔をさらに赤くして彼女はバスから出て行った。
本当にかわいかった。
咲、僕のこと好きっていうの、信じていいのかな?
清水寺では他にもたくさん修学旅行生がいた。てゆーかこの時期、京都のどこを回ってもだいたい中学生でいっぱいなんだけど。
「あぁ、これ彼女に買っていってやろうかなぁ・・・。」
ここでは自由行動だからみんな好きな友達と勝手に行動していた。 俺たちもクラスの仲間と歩き回っていた。
「みんな彼女に買っていくんだな。」
「あぁ・・・。」
「真中に買えば?」
俊太郎が俺にからかうように言った。
「買わないよ。」
俺も笑いながら返した。
買えない。彼女じゃないもんな・・・。
でも・・・。
僕は咲のために、小さな手鏡と合格祈願と書かれたいかにも効かなそうなキャラクターのお守りを買った。
どちらも咲が好きそうなピンクっぽいデザインだ。
咲、こんなお土産だけど、こんな僕が選んだ物だけど、渡せるかもわからないけど、君のために選んだんだ。誰かのために結構必死でやってみたよ。
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