「お前、何やってんだよ!」
俊太郎は俺に本気で怒鳴った。
「・・・咲が俺のこと好きじゃないのはわかってたけど、あんな言い方されるなんて・・・」
「お前、いい加減にしろよ!あんな言い方って・・・それは真中のほうだよ。あんなに泣かせて・・・人の話は最後まで聞けっての・・・。」
「なんだよ・・・人の話って・・・?」
目の前にいる親友は、頭を抱え込んでいる。
「真中は・・・お前のこと好きなんだよ。」
「・・・は?」
頭の中が真っ白になった。
咲が俺を好き?
「友達としてか男として好きかははっきりしないけど、慎也と同じくらい好きだって。」
「・・・うそだろ?」
「お前はどんだけバカなんだよ・・・。」
「だって・・・俺・・・あいつに・・・。」
「わかったら、今すぐ追いかけろ。好きなのに泣かせっぱなしか?そんなどうしようもないやつだったのか?お前。」
走った。無我夢中で走った。 サッカーの試合中よりも、体育祭の代表リレーのアンカーよりも、必死で走った。
咲はホテルの外にある庭園にいた。
「さ・・・」
やめた。
隣には慎也がいた。
「咲、泣いてちゃわかんないよ?言ってごらん?」
咲は慎也の胸に埋もれて、慎也は咲の肩を優しく抱いている。
「慎くん・・・あたしもう慎くんとずーっと一緒にいる・・・。」
今さら後悔したって仕方がないんだ。
もうダメなんだ。
咲を傷つけたのは僕。
そして咲は二度と僕を好きだなんて思ってくれないだろう。
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