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沙耶の詩。 作者:音姫沙耶

第9回   愛の調理実習
ついに楽しみの日が来た!!


ラブラブになる予定の妄想☆劇場の第2弾が!

なーんてのは嘘で。

超楽しみな5年生で3度目の調理実習♪

「沙耶は味噌汁班がいい☆」

「沙耶が味噌汁なら麻耶も!!」

と言う女子の要望で、沙耶の班は男子がご飯。女子が味噌汁になった。

最近、椎名と沙耶がラブと言う噂は5年2組まで広がっている。

休み時間に話していれば何か言いに来るほどの騒ぎ。

でも・・・。嬉しいよ?沙耶・・・。

味噌汁の具は、じゃがいもと油揚げ。

椎名の班は、

椎名・琴ちゃん・瑞希・夏帆。

何も起こんなきゃいいんだけど・・・

「沙耶ぁ・・・たまねぎ切っ・・・て」

そこには涙を流している夏帆と瑞希

涙目の琴ちゃんと椎名がいた。

「いいよーっ!」
と軽い返事をし、たまねぎを切り始めた。

ぽたっ・・・。

包丁を握る左手に冷たい雫が一滴落ちた。

「うえぇ〜ん!!」

それを見て椎名が、

優しく暖かい手を沙耶の目に当てた。

(えっ!?椎名の手!?沙耶両手・・・あるし。)

驚きと嬉しさで・・・。

ザクッ

「いってぇ・・・」

「沙耶!?」

椎名の暖かい目隠しが取れた。

少しガックリしていると左手をつかまれた。

「応急処置しろよ!バカ!!アホ!!」

手を握った。

う・・・わぁ。

出血の割には、傷は浅く担任の長谷川にはばれなかった。


「椎名・・・ぁ・・・とぅ」

「んー。きこえねぇ」

「ありがとうって言ってんの!!」

顔を赤らめた。

ばれたかなぁ?

「別にいいし」

愛の調理実習。

暖かいお味噌汁

暖かいご飯

暖かい君の手

暖かい君の心

ご馳走様!

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