沙耶は少し怒り気味になり、夏帆に尋ねた。
「夏帆〜。シンナーについて教えて欲しいんだけど??知ってるでしょ??」
沙耶が聞く。
「何?マジうざい。邪魔だしぃ〜」
「質問してるのあたし達なんだけどぉ」
「はぁ?知らないっていってんじゃん!!聞こえない??」
知らない??
じゃあ誰が通報したの??
じゃあ誰が沙耶達を憎んだの??
「とぼけんな!!」
瑞希が真剣な瞳でといつめる。
「何キレてんの?マジうっざぁ!!」
ビンタを喰らった。
何で?
何で喰らうの??
「ねぇ。シンナーシンナーうざいんだけど〜。つーか用件は??」
沙耶達の心は団結した。
“無視しよ”
その一言。
たった一文。
たった4文字。
たった一言なのに・・・。
「聞いてんの〜???返事しろよ!」
「瑞希♪♪明日学校休むねぇ♪♪用事あるんだぁ!」
「マジで〜??うちも休もうかなぁん??」
瑞希が答える。
明日は・・・大切な日なんだ。
「だめじゃん♪♪瑞希ズル休みぃ!!」
麻友が笑う。
「集中攻撃されるよ〜??」
「ぇ!?それは嫌だぁ!!」
後ろでは夏帆が怒り気味・・・。
無視した気持ちを知ればいい。
どんなにこれでイラついたか知ればいい。
沙耶達の気持ちを知ればいい。
痛みを知ればいい。
「聞けつってんだよ!!!!!!」
「何?人無視したくせにさぁ!」
「用件は?何?話てんだよね」
「・・・ん・・・」
聞こえない。
そんなこと。
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