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沙耶の詩。 作者:音姫沙耶

第28回   無視と言う行為
沙耶は少し怒り気味になり、夏帆に尋ねた。

「夏帆〜。シンナーについて教えて欲しいんだけど??知ってるでしょ??」

沙耶が聞く。

「何?マジうざい。邪魔だしぃ〜」

「質問してるのあたし達なんだけどぉ」

「はぁ?知らないっていってんじゃん!!聞こえない??」

知らない??


じゃあ誰が通報したの??

じゃあ誰が沙耶達を憎んだの??

「とぼけんな!!」

瑞希が真剣な瞳でといつめる。

「何キレてんの?マジうっざぁ!!」

ビンタを喰らった。

何で?

何で喰らうの??

「ねぇ。シンナーシンナーうざいんだけど〜。つーか用件は??」

沙耶達の心は団結した。

“無視しよ”

その一言。

たった一文。

たった4文字。

たった一言なのに・・・。

「聞いてんの〜???返事しろよ!」

「瑞希♪♪明日学校休むねぇ♪♪用事あるんだぁ!」

「マジで〜??うちも休もうかなぁん??」

瑞希が答える。

明日は・・・大切な日なんだ。

「だめじゃん♪♪瑞希ズル休みぃ!!」

麻友が笑う。

「集中攻撃されるよ〜??」

「ぇ!?それは嫌だぁ!!」

後ろでは夏帆が怒り気味・・・。

無視した気持ちを知ればいい。

どんなにこれでイラついたか知ればいい。

沙耶達の気持ちを知ればいい。

痛みを知ればいい。

「聞けつってんだよ!!!!!!」

「何?人無視したくせにさぁ!」

「用件は?何?話てんだよね」

「・・・ん・・・」


聞こえない。

そんなこと。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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