それから2週間が経った。
「マジで!?椎名の好きな人2組なの?」
こんな話がクラスに広まった。
え?
明るくはいられなかった。
でもね、明るくしないといけない気がしたんだ・・・。
「えっ!誰誰??教えて〜!!ウチ馬路口堅いし!」
クラスがぎょっとした。
多分・・・。皆沙耶がまだ椎名を好きなことを知っているから・・・。
「沙・・・耶?」
驚きと不安の顔の琴ちゃんが言った。
「・・・え?どうしたの??皆まで??沙耶、変な事いった・・?」 いってたよね。 自覚してるし。 「えっと。沙耶は・・・」 啓が申し訳なさそうに言った。
「啓!!言うなって!!傷つくだろ?」 怜が止める。
ねぇ?怜も・・・知ってるの?
その日の給食時間は実に苦しかった。
向にいる愛しい人の本当の好きな人を明るく聞いたのだから・・・。
「琴ちゃ・・・」
いいかけのところで涙が出た。
「・・・沙耶・・・」
「沙耶、・・・ど・・・しよ。。」
「・・・奪うの?」
奪う? 椎名を??
「出来ないよ・・・。そんな・・・こ・と。。できない・・」
「沙耶。。きっと沙耶に手を差し伸べる人も出てくるんだから・・・」
・・・琴ちゃん。
何で・・・。
琴ちゃん涙目なの???
慰めてるのに泣いたら弱くなっちゃうと思ったの・・・?
「・・・アリガト!琴ちゃんっ!!!もうだいじょう・・・ぶ」
声が震えていた。
でもね、もう・・・。
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