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沙耶の詩。 作者:音姫沙耶

第1回   登場人物
音姫沙耶



風早翼



桜麻友


天川悠



・・・他色々。


第1話。


現実逃避。


2006年2月12日

バレンタインが近くなった頃。


心臓を押しつぶされるような言葉を聞いた。


「転校するの」

母の軽い一言は、沙耶にとって殺された事より辛いものだった。



理由ー・・・。

初恋の人がいたから。


好きだった。

もう恋をするものか。と思ったんだ。


涙があふれ出た。



転校したくないよ。

後藤望ー・・・。

初恋の人。



忘れもしない、1年生の入学式の日だった。


クーピーを道具箱に片付けるときに沙耶は恋に落ちた。


「クーピー同じだね」

「そーだね」

で終わるたいしたことのない言葉のはずだった。


なのに、恋に落ちた。


それから3年間ずっと、望だけ見続けてきたんだよ???


「転校なんて嫌だっ!」

意地を張り続けてずっと現実逃避をしていた。

逃げていた・・・。

「さようなら」

2006年4月4日


沙耶はこの町から去った。


もう、会うこともないかもしれない仲間と離れた。


これで初恋は終わった。

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