君に恋をして・・・。
8年目が来た。
“卒業”
高校3年生になっても生徒会長を続けている。
これで、小・中・高生活が終わる。
思い残す事は何も無い。
幸せだった。
椎名に出会えたこと。
この町に出会えたこと。
友達に出会えたこと。
命の大切さをわかったこと。
愛する事の大切さがわかったこと。
愛される事の大切さがわかったこと。
友達の大切さがわかったこと。
愛しい人の大切さがわかったこと。
くじけそうになった。
別れそうになった。
逃げたくなった。
でも、全部乗り越えた。
無限の可能性を超えた。
限界を超えた。
大好きだよ。
これからもずっと。
卒業証書授与。
「音姫沙耶」
「ハイ!」
生徒会長からの言葉。
「学校の在校生の皆さん。先生方。卒業生の家族の皆様。
卒業と同時に小・中・高校生活の幕を閉じます。
在校生の皆さんがいたからこそ学園は成り立ち、
先生方の御指示を頂いてこそ元気になり、
家族の皆様がいてくれたからこそ、支えになりました。
この高校3年間で色々な道を通り、色々な事を学びました。
“一期一会”生徒会も今日で終了です。
今までの小・中・高校生活の卒業。そして生徒会の卒業を迎えます。
この聖桜学園での思い出を忘れることはないでしょう。
今までアリガトウございました」
最後に歌った曲も涙で滲んで上手く歌えなかった。
卒業式も終わり、解散してからいつものメンバーで教室に来た。
「もうこないんだねぇ〜」
沙耶がぽつりと呟く。
「ん〜。なんか寂しいねぇ・・・」
梨奈が言う。
「でもさ!また会えるだろ?」
椎名の言葉に皆吹っ切れた。
「カラオケ行かない?」
カラオケに言って喉が痛くなるまで歌った。
最後に歌った曲・・・。
「卒業の詩〜心の詩〜」
いつまでも・・・。
ずっと・・・。
愛している。
心の詩。
完結
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