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乙女色 〜心の詩〜 作者:音姫沙耶

第41回   わかれみち。
花梨の嘘の言葉は椎名によって残酷に砕かれた。


「・・・あたしは、ただ椎名を好きなだけだった・・・。」

真実の言葉は分かれ道の引き金になった。

「沙耶と俺に関わらないか何処かへ行くかどちらかの道を選べ」


関わらなかったら見ていて辛い。

笑っていられる・・・そんなことは出来ないだろう。


どこかへ行けば、友達・場所・・・。

ここの全てを失うかもしれないー・・・。



究極の決断を選ぶのに1分ほどかかった。

「もう・・・関わらないよ。」


友達を失うことが嫌だったのかな?




今は同情できない・・・。


かわいそうって思えない。


好きだと知って近づいたのだから。

“嫉妬”かもしれない・・・。

でも、誰でもそんなことをされたら嫉妬するよね???


あたしの考えは間違ってないよね・・・?


「沙耶!先生呼んでくるから並んどけー。」

先生の掃除話は適当に流し昼休みだ。


あまり浮かない。

かと言って教室にいれば、先生の雑用になる。


図書室で本を読もう。

歴史の本を適当に選び、一度見た事がある内容を適当に見た。


休み時間はとてつもなく長く感じた。


トロンボーンを吹いてこよう。


「ぶぅ〜・・・」

高い音がどうしても出ない。

「ぷーーー!!」

出た・・・。

2分前だ!!

急いで片付けをしなきゃ。


ぎりぎりで教室に戻ると、大嫌いな算数も椎名に教わり楽しい!!!


コツン!

「紙?」

花梨?拾え?

カサっと拾ってみると

「ごめんね。

もう二度と近づかないから。。。」

反省してるの???

近づかないって決めたから手紙なの???

・・・許してあげる!!
でも椎名はあげないからね?

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Novel Editor by BS CGI Rental
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