花梨の嘘の言葉は椎名によって残酷に砕かれた。
「・・・あたしは、ただ椎名を好きなだけだった・・・。」
真実の言葉は分かれ道の引き金になった。
「沙耶と俺に関わらないか何処かへ行くかどちらかの道を選べ」
関わらなかったら見ていて辛い。
笑っていられる・・・そんなことは出来ないだろう。
どこかへ行けば、友達・場所・・・。
ここの全てを失うかもしれないー・・・。
究極の決断を選ぶのに1分ほどかかった。
「もう・・・関わらないよ。」
友達を失うことが嫌だったのかな?
今は同情できない・・・。
かわいそうって思えない。
好きだと知って近づいたのだから。
“嫉妬”かもしれない・・・。
でも、誰でもそんなことをされたら嫉妬するよね???
あたしの考えは間違ってないよね・・・?
「沙耶!先生呼んでくるから並んどけー。」
先生の掃除話は適当に流し昼休みだ。
あまり浮かない。
かと言って教室にいれば、先生の雑用になる。
図書室で本を読もう。
歴史の本を適当に選び、一度見た事がある内容を適当に見た。
休み時間はとてつもなく長く感じた。
トロンボーンを吹いてこよう。
「ぶぅ〜・・・」
高い音がどうしても出ない。
「ぷーーー!!」
出た・・・。
2分前だ!!
急いで片付けをしなきゃ。
ぎりぎりで教室に戻ると、大嫌いな算数も椎名に教わり楽しい!!!
コツン!
「紙?」
花梨?拾え?
カサっと拾ってみると
「ごめんね。
もう二度と近づかないから。。。」
反省してるの???
近づかないって決めたから手紙なの???
・・・許してあげる!! でも椎名はあげないからね?
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