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乙女色 〜心の詩〜 作者:音姫沙耶

第31回   涙のわけ。
ダメだな。


あたしも
しーなも


何もかも。


あたしが死んでいればこんなに悲しい思いはしなかった。



目は真っ赤に腫れた。

椎名からメールの返信が返ってきた。見るキモチがなく明日にした。


次の日。

車に子供の声。全てが平等・・・。


なのにあたしだけ差別を受けている感じがした。


差別????


差別なんかじゃないよね?

これが運命なんだね。


また涙が出てきた。

感情をコントロールできないなんてバカみたいだね。

バカ・・・。

もう何もかも消えてしまえばいい。

なら悲しい思いなんてしなかった。


損・・・。


メールをしぶしぶ見た。


本文

今までありがとう。

別れよう




別れよう。

なんで????

悲しいわけじゃないの。

むしろ、この結果を望んでいた・・・・はず

なのに・・・。

涙が出るよ。

うれし涙?
かなし涙?

“涙”の選択肢はどちらかに選ばれた。

うれし涙を期待していたのに。

自然にね、

「別れたくない・・・。別れたくないよ・・・。椎名ぁ・・・。」

追い手がいなくなった。

今度はあたしが追う番なのー・・・?

嫌だよ。

椎名も限界を感じたからこのメールを送ったんでしょう?

・・・嫌だ。



本文

別れたくない。ごめん。



送信。


返事は返ってくる事はなかった。

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