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乙女色 〜心の詩〜 作者:音姫沙耶

第24回   琴ちゃんの恋
琴音>「どどどどどどどどどどどーゆう意味でキスを?」


震える声。

うるさい心臓。


悠>「・・・気分」


心臓の音が冷めた。


気分?


琴音>「サイッテー・・・。そんなキスするならもう近づかないで!」


バン!!!

沙耶>「わぁっ。あれ?琴ちゃん?どーした・・・」


琴音>「沙耶・・・。来てッ」

言われるがままに手をひかれついていく沙耶



向かった先は屋上。

風通しが良く、夜見ればよいながめらしい。


沙耶>「琴ちゃん?どーしたの?」

琴音>「あたしねッ、ずっと、悠、が、好きだっ、た。」

沙耶>「それで?」


長い綺麗な髪は風が吹くたびなびいて、時々シャンプーの残り香がする。

琴音>「キス、さ、れた、のに、気分、でキス、さ、れたみ、たい」

再び声が震える。


沙耶>「・・・そっか。琴ちゃんは、悠からの返事を待っているだけでいいんだよ」

琴音>「ほんと?」

沙耶>「ほんと!」

優しい笑顔


5年生の時の笑顔とは違った。

似たような事があったよね。

“沙耶のバカ!!”

椎名を取られたと思ったとき沙耶はずぅーっとあたしを考えていた。

だから今があるのかもしれないよね。


琴音>「ねぇ。沙耶」

沙耶>「何?」

琴音>「大好きだからね?」

沙耶>「何いきなり〜?」

琴音>「ずぅーっと友達でいてくれる?」

沙耶>「当たり前じゃん♪♪」

指きりげんまんだね!!

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Novel Editor by BS CGI Rental
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