■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

先生との恋 作者:kei

第19回   19.誕生日
19.誕生日

予想通り、先生の誕生日に告白しようと言う子がいたようで
職員室に行くと速水先生を探している子が2,3人いた。
私は、主のいない机の上にケーキの箱を置いた。
机の上には、すでに可愛いラッピングがしてある袋や箱が5個あった。

先生は、こんなにもてるのに、どうして私のことにこだわるんだろう?
運命の人って、ほんとに理解できない言葉だ。


職員室から出ると、向井君にあった。
「おはよう」
「おっす。扇原、今日は日直? 早いな」
今はまだ、8時前。
なるべく人に見られないように、私は早めに学校に来たのだ。
「う、ううん、違うけど。今日は天気が良かったせいか早く目が覚めて、早く学校に来ちゃったの」
向井君は、バスケ部の朝練に出ているので、毎朝7時くらいには来ているそうだ。

向井君と教室まで話しながら歩いた。
「俺、今日が誕生日なんだ」
「え、えー!!」
私は叫んでしまった。
「そんなに驚くこと?」
「い、いや、そうじゃないけど、びっくりした。おめでとう」
「ありがとう。で、今日一緒に帰って、帰りにお茶でも飲んで帰りたいんだけど、どうかな?」
「う、うん。いいよ。ケーキ食べに行こう! 私がプレゼントとしてご馳走するよ」
「いや、おごってもらおうとは思ってないけど、扇原と一緒に帰れるだけでうれしいから」

かあっと顔が赤くなるのを感じた。
向井君の顔を見ると真っ赤になっていた。

「わかった。じゃ、帰りにね!」
私は焦りながら、自分の教室へ入った。


しかし、速水先生と向井君の誕生日が同じなんてびっくり。
二人は似ているところはなさそうだけど、私を好きってところが一緒なのは、似ている部分があるってことなんだろうか。

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections