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先生との恋 作者:kei

第17回   17.恋より友情
17.恋より友情

私は先生との電話で、これから先、金曜日に会いに行かないことを言った。
やはり、何か嫌な思いをしそうだから。

先生も、
「みなちゃんがそう思うなら、それでいい。その代わり時々、電話で話をしよう」
と言ってくれた。

学年が違うので、先生と会うことはほとんどない。
職員室にもあまりいないようだし。

会えなくなると寂しいものだなと思う。

向井君とは、時々一緒に帰る。
11月になって、3年生は図書委員の仕事をしなくてよくなった。
書道部も引退したので私は帰るのが早いのだけれど、向井君も毎日バスケ部に出ているわけではないようなので。

そして、向井君はあの時以来、私のことを好きだとか言わないで、普通の話をしてくれる。
友達の話や、音楽の話をして楽しい。
一部の友だちには、二人は付き合ってるんじゃないかと聞かれたけど
「ただの友達だ」と返事をした。
向井君もそう言っているようだ。


先生とは、週に1度電話で話す。
たいてい金曜日か土曜日で、その週にあったことを私が聞いてもらっている。
先生も、授業中に漫画読んでいる奴がいたとか、学食のおばちゃんに気に入られているとか、面白く話してくれる。

今まで、親友っていなかったような気がするけど、先生が親友みたいだなと思っていた。

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