「フゥー」シャンガーはタバコの煙を吐き出した。目の前に靄がかかり白煙は闇へと消えていく。 夜空を見上げるとそこには輝いてるはずの月が雲に隠れている。 「さーて、どうしたもんかねぇ」シャンは探偵をやっている能力者である。 そんなシャンに依頼が来たのは一週間前の事だ。 依頼主は「エージェン・スコティッシュ」国家直属の能力者集団「NAS」の団長であり 自らも火を操る能力者である。ちなみに俺は気体を操る能力者で「NAS」入りも たびたび打診されるが俺にその気はまったく無い。 一ヶ月前など軍の最高責任者「ケング・レオン」が直々に来たときはマジでビビッた。 ケングさんも能力者らしく金属を操れる。実際に目の前で鉄球を剣にした時は こりゃスゲーと感心した。でも入る気はまったく無い。別に入ってもイイと思ったが エージェンが気に入らない。「あんなやつの部下になりたくない」これが理由だ。 そしてそのエージェンからの依頼というのは軍人カーネル・ケビンの行動を探って ほしいという事だった。このごろカーネルは軍部で不自然な行動を繰り返してるそうだ。しかし100メートルほど先を歩くカーネルはべつに不自然なところはない。 「あっ!」カーネルはこちらに気づいたようだ。いそいで、あとを追い、角を曲がるとカーネルの姿は消えていた。
|
|