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空模様 作者:

最終回   1
 晴れたら遊びに行く約束をしたのに僕は裏切られた。
「うそつき。遊びに行くって言ったのに」
 ぼそっと呟いた言葉は届いてはいなかった。知らぬ顔でテレビを見つめる。
「うそつき!」
 次は叫んでみた。さすがに聞こえたようだ。振り返るとあきれ顔で僕を見た。
「仕方ないだろう」
 そんなことを言われても納得いく訳がない。僕はふてくされてそっぽを向いた。
 一週間前から楽しみにしていたのに、怪しくなってきたのは二日ほど前から。うきうきの絶頂期からどん底だよ。もう信じられないや。
 なんてなんてぶつぶつ文句を言っていたら…
「出掛けるぞ」
「え、どこへ?」

 僕たちが着いた場所は
「水族館」
「ここなら嘘つかれても関係ないだろう」
 さっきまでふて顔だったのに今はにやにやしてる僕。あぁなんて単純なの。

「僕はお前の嘘になんて屈しないのだ!」
 どんよりお空に思いっきりグー!今の僕はお日様きらきらだ。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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