OLのカノンが人混みの中に混ざった 昼の癖に煩い雑踏に、園児のハルは耳を塞ぐ
「うるさいよカノン」 「私じゃないわ」 「カノンがここにいることが問題なの」
路地に寄りかかるハルは不満たらたら
暫く一緒にいたら少し解ったことがあった 私とこの子はある程度距離が離れたら不安になるのだ
・・・違う・・・ 消えてしまうのだ、気配が
「人がいっぱいの中にまぎれて、おもしろい?」 「そうねぇ・・・、眠くならないわね。疲れや気だるさはあるのに、フフ」 「・・・つかれてねむくなるまで立ってるの?」
ハルは小さく首をかしげて怪訝な顔でカノンを見上げた
「そーんな、まっさか〜!」 「する気だったんだ・・・よかった気づいて。出ようよここ」 「解ったわよ・・・手つなぐ?」 「・・・人ごみの中でハグレないためだからね」
うつ向いて手を伸ばすハル はいはい
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