「まずは、この先何するかね」
三段しかない階段に座り込む きっと一回りは大きくなった少年もボスンと座り込む 少年はいつのまにか20才位に成長し私を小さく見下ろして言う
「このままここにいたら自爆霊になるからね」 「よく知ってる〜」
8、9才ぐらいにまで退化した私2つ結びが特徴 イジワル顔で思い切りわきの下を小突いてみるが効いてる様子はない ・・・つまらない
「そういう本たまに読んでますから」 「気持悪い絵いっぱいでしょ。ゾンビとか」 「ん〜ん。それは無いよ」 「そう?・・・ところで私達何で死んだのかしら」
ぽっ、と疑問が浮かぶと何も考えずに言ってみる
「ぼくは白い車のせいだと思うよ」 「覚えてるの?」 「ん〜?いや、覚えてるのはブレーキの音があったって位。ただ、その音が響いた真っ白な所から、いきなり真っ暗になった。人波がざわつき始めた頃。君とあった。」 「ふーん。一目惚れ?」 「ないない」
するりと返された言葉に、またつまらなそうな顔をして見せたのに全然気付かない
「・・・白い車かー」 「・・・ぷっ(ギャグになってる)」 「?」 「あー、ブレーキだけならバイクかも知れないな」
取り繕う笑顔がよく解らなかったが唐突な質問にさらに疑問が生まれる
「真っ白なバイク?白バイ?警察が事故起こしてどうすんの」 「うーん不可抗力。なんだよ」 「不可抗力・・・そうね・・・痛くなかったし、きっといい人なんだね」 「ああ。(簡単に信じるなぁ・・・)そうだな。優しい人だったかも」
ふと、見上げた空は青い いつのまにか夜は明けていた
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