■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

龍の落涙(元和二年 伊達政宗の風聞騒動) 作者:GART

最終回   あとがき
11回にわけて連載しました時代小説66枚を最後までお読み頂き感謝を
申し上げます。

途中、柳生が深夜に政宗と会談するのは、まったくの創作でございます。
しかし上使として仙台に参り、政宗にいろいろ問うたのは本当で、双方の
資料にもあります。

有名な武将ゆえに、あまりにもオリジナルの部分を増やすと違い過ぎるのも
問題あるかとネットや他の本から平均的に一致した内容を盛り込んだつもりで
ございます。

元和二年の伊達家治記録には、一月から四月までは毎日くらい記述あるのですが
五月から九月は、一月に一日分だけ記述があるだけ。
まるで他日は門外不出として墨で消されたのかもしれません。

それゆえに夏の部分は、どうしても創作になってしまいます。
あしからずご了承下さいませ。

 政宗
 
 曇りなき心の月を先立てて浮世の闇を照らしてぞ行く     
 
 辞世の和歌は有名ですが、

 何木
 摘袖(つみそで)ニ世ノサカエシル若茉(わかまつ)哉(かな)  政宗

 は、元和二年の正月に詠った句。この年の伊達の狼狽を予言するかの句かと
 伊達家治記録から抜粋してみました。

 いずれにしろ絵になる人物だと思います。



参考資料
伊達家治記録(貞山公巻 元和元年から三年)
徳川実紀(台徳院(秀忠)殿御實紀)―元和元年から三年―
学研「歴史群像シリーズ 風雲 伊達政宗」

← 前の回  ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections