雲に通じぬ拳
カーテンから強い日差しがさす
俺はその、日差しで目を覚ます
「………」
なぜ、俺のベットにシキがいる…?
とりあえず起こすか
「シキ!!おきろ!!!」
俺は頭を叩く
「う…う〜ん…もう少し寝かして…」
「おきろ!!
「うっさいな!!」
その瞬間、俺の顔面に拳が飛んでくる
「いて!!」
わ…忘れてた…こいつは寝起きがかなり悪いんだった
しかたない…不本意だが力を使うか
(とりあえず…起きないとお前の秘密ばらすぞ!!シキ!!)
「だ…だめ!!それだけは!! あ…あれ?」
「やっとおきたか…」
「あ…カケル…なんでここに?」
「バカ!ここは、俺の家だ!!」
「あ…そっか…てか、さっきカケル私に話かけた?」
こいには力のことはいわない方がいいな
「ああ…起きろといったが?」
「そうじゃなくて!!あの…その…」
シキが黙り込む
「それより…なんで、お前がここにいるんだ?しかも、俺のベットの上で?」
「そりゃもう…ねぇ…?聞かなくても状況をみれ…いた!! なにすんのよ!!」
「言っていい冗談と悪い冗談がある!!」
「う…ごめんなさい… 本当の所は昨日、カケルが寝ちゃった後、家に帰るのも面倒だ ったから親に電話して泊まっちゃった!」
「そう言うことか…」
「ご理解いただけた?」
「じゃあ、とっとと帰れ!!」
「へいへい」
ふてくされながらシキが帰る
俺はとりあえず街にでた
そして、本屋の角を曲がったところで声が頭の中に流れてきた
(あいつか…?)
(ああ…あの方に送ってもらった映像のとうりだ…)
(このままつけて様子をみよう)
後ろに二人か
あの男が言っていた同じ能力を持つ者か…
面倒だし…
まくか…
俺は裏路地を走りぬける
「くそ!!ばれたか!!」
「みたいだな…追いかけるぞ」
「ああ」
追いかけてきたか
こうなったらあの手をつかうか
人のいない場所へ奴らを導く
「ここまでだな」
「本当に追い詰めたとおもってるのか?」
「何をいいだす?周りは壁…どうする気だ?」
俺は軽く笑う
「ふ…ガキが調子にのるな!!」
そう言って男が襲いかかってくる
その男の突を払いふところに入りわき腹に蹴りをいれる
「う…」
「甘く見てたな!!一応、俺は武術はやってるんだよ!!」
俺はもう一人の男にそう言うと殴りかかる
だが男はなんなくよける
「え…?」
おかしい手はぬいていない…
自慢じゃないがケンカならまけたことがない
「何を驚いている…?簡単なことだろ?」
「よんだのか…?」
「その通りだ!そこに転がっている男と違って、俺は力をもっている」
「くそ!!」
俺は心にフィルターをかけ殴りかかる
「無駄だ…俺はお前より力がある こんなこともできるぜ」
男の体がかすかに赤く光る
か…体が動かない
「テレパシーの要領で相手の脳の伝達信号をとめたんだよ」
男は俺の胸ぐらをつかむ
「甘かったな!!これでもくらいな!!」
そう言って男は拳を振り上げる
やばい…
俺は目をつぶった
………
いくら待っても衝撃がこない
「なぜだ?なぜ体が動かない!!? お前かぁ!!」
男を俺が止めているのか…
俺は自分の体をみた
男と違い光はでてるようだが色がない
見た目はわからない
だが、その光は一瞬で消えた
「すごい奴だ…俺の力をみて使い方を覚えるとは… だが、もう限界みたいだがな」
男は再びなぐりかかる
そこに警官が
「何してる!!」
「なぜ、警察が!?」
「ふ…」
俺は笑う
「まさか…」
「ああ…俺が呼んだ!!声を飛ばしてな」
「くそ!!」
男はそうはくと倒れている男を連れて消える
「どこにいった??それより、大丈夫かね?きみ?」
「はい…大丈夫です…」
俺は警官に軽く事情を話して帰った
帰る途中
急に頭に声がひびいた
「さすがだね…私の見込んだ者だ…相手から力を盗むとは…」
俺は声に向かって言う
「あの男が出していた赤色の光はなんだ?それに、俺の色にはなぜ光がない?」
「光が何かは答えられない…光の色は力の潜在能力をしめす…君の色は透明…何にでも なる可能性がある…」
「……… 一つ聞くがあんたは何者だ?」
「今は答えられない…代わりに一つ教えてやろう…強い力を持つ者は自分の力の色…瞳 がその色になっている」
そう言って男の声は聞こえなくなった
「どうなるんだ…俺?………とりあえず帰るか」
俺は家に帰った
男の残した言葉の意味を考えながら…通じ拳
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