此処は沢山の犬が生活する国――。 その名も ワンワン王国 。 ほら此処にもゴールデンレトリバーのワンちゃんが一匹。 「新聞でーす」 「有難うだわん!」 名前はフランク。雄のワンちゃんです。
利口に新聞を読んでいたフランクはある記事を見つけました。 「何ぃ〜大変!? サナ姫が誘拐されたワン!?」 サナ姫とはワンワン王国のお姫様のコト。 誘拐されたなんて一大事です! 「どうしようだワン…」 「あーはっはっはっ」 不気味な笑い声が聞こえました。 「悪魔の光奈様だ! サナ姫を誘拐してやったぞ!」 なんと! サナ姫を誘拐したのはこの国で一番悪いやつ、光奈だったのです! 「サナ姫を返せワン! 何でもするワン!」 「なんでも…?」 光奈はとても楽しそうに言いました。 「じゃあお菓子ボーンを持ってシベリアン山に来い!」 そう言うと光奈は、何か言いたそうなフランクをおいて消えてしまいました。
噂によるとシベリアン山は北の方にあると聞きます。 フランクは北の方に向かって一生懸命走りました。 「そこのゴールデン! 何をそんなに急いでるんだい?」 フランクに柴犬が話しかけてきました。 「ボク、シベリアン山に行きたいんだワン!」 「え? シベリアン山はすぐ其処だよ?」 なんと! シベリアン山はそれ程遠く無かったのです! 「有難うだワン!!」 フランクは再び走り出しました。
シベリアン山は高さはそれ程ありません。 でも、何だか恐い感じのする山です。 「お菓子ボーン持ってきたワン!」 「意外と早かったな! 早くくれよ!」 フランクは素直にお菓子ボーンを渡しました。 「サナ姫を返せワン!」 「えー☆ 聞こえなーい☆」 フランクは何だか腹が立ってきました。
そして一発…。 「フランクのニクキュウパーンチ!!」 ドカッ。 フランクのパンチは見事光奈に命中。 ついにふらんくは光奈を倒してしまいました。 「嘘つくのが悪いワン!」
サナ姫はシベリアン山の洞窟に閉じこめられていました。 洞窟の中からはサナ姫の鳴き声が聞こえます。 「フランクのシッポアタァァアアック!」 バリン。 見事柵を壊し、サナ姫を無事救出と思ったら…。 「キヤァァァアアアア! 大きい〜食べられるぅぅ!」 「ワン!?」 サナ姫実は小型犬のワンちゃん。何倍もあるフランクに驚いて逃げてしまいました。 「そんなぁ…だワン…」 まぁ、サナ姫が無事だったし…。 めでたし、めでたし☆
この作品は、学校で作った絵本のアレンジ版です。愛犬とお隣の犬がモデルです(笑) 無断転載禁止
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