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陰影 作者:藤野麻衣

第8回   *6* 疑問の解決方法
「願い事、決まりましたか?」
とある豪邸の一室。目の前には琉季亜・リオ。
「もう少し待ってくれ」
相変わらず反応薄し。
普通なら初対面の時、何かしら反応があるのですが…それも無し。
拒絶が無いというのも逆に気持ち悪い。
「…琉季亜さん?」
「何だ?」
一番早いモヤモヤの解決方法は「聞く」こと。
「どうしてそんな…魔法使い≠ノ対して無反応なんですか? 通常なら…」
「あぁ、そのこと」
何でもないように話を遮る。
「俺の母が特殊能力を持ってる。まぁ祖父母もなんだけど」
なるほど。
祖父母も母も能力者≠ナあれば、今更魔法使い≠ノ驚く必要ありませんもんね…。魔法使いも能力者の一種なんですから。
「では…魔法使いの話、聞いたことあります?」
キョトンとした顔で私を見つめ返す、琉季亜・リオ。
「沢山色々な話があるからさ…きっとお前が言ってるのは知らない」
良かった。
内容を全て知られると…私にとっては不都合ですからね。
あの2人も知らないようですし、ばれる前に早く片づけてしまわないと…。
「J? どうした? ぼーっとして」
異変に気が付いたようだ。危ない。
「大丈夫です。少し疲れてただけですから」
「そうか、体、休めろよ」
意外な言葉に少し驚く。人から心配されたのなんて…。
「有難うございます。では、また」
イケナイ。こんなことで動揺していては。
私には…達成しないといかないことがあるのだから。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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