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陰影 作者:藤野麻衣

第7回   *5* 最後のターゲット
乃絵・ミドルトン。変わりなし。
「手ごたえ無しですか…」
そう考えながら向けた視線の先には…3人目のターゲット。
女子高生ですか…小さい願い事なら沢山あるでしょうが。
イマドキの女子高生に大した悩みがあるとは思えない。
「本当に3人とも面倒くさいですね…」
そう言って姿を消す。そして…。
「貴女の願い、私が叶えて差し上げましょうか? 白柳葵様。貴女の体の…」
「うぎゃぁぁぁああああーーーっっ!! バケモンーーーーーっっ!!」
キィィイイーンッ。
五月蠅い。不愉快。黙れ。
そんな言葉を飲み込んで「なるべく」笑顔をつくった。
…………本当に笑顔だったかどうかは分かりませんが。
「私は魔法使いJ≠ニ申します。貴女の願いを叶えに来ました」
「ぎゃぁぁーーーっ!!」
話を聞け。
「…ったく面倒くさい」
動けないように魔法をかける。ついでに口も。
「貴女の願いは何ですか?」
「んごーっ。んぐごーーっ!!」
不覚。口までふさいだら、喋れませんね。
パチンッ。
「あんた願いを叶えるって……」
一体何が言いたいんでしょう? この人。
「貴女の体の一部と代金として、願いを叶えて差し上げます」
もう一度。簡潔に。
「だって…そんな…おとぎ話ぃぃいいいい!!」
この人には理解能力というものが無いんでしょうか?
大きい声で騒ぎまくって…騒ぎまくって…それだけ?
「また来ます…その時まで…」
これ以上やっても無駄だ。
不快な音を遮断すべく、その場から姿を消した。
乃絵・ミドルトン。琉季亜・リオ。白柳葵。
一応コレでターゲットはそろいました。
あとはどう落とすか…ですね。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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