自分に部屋で私はJ≠ニ向き合っていた。 「願いを叶える…って如何いう事? J」 「私達は人の体の一部≠代金として、貴女達人間の願いを叶えるんです」 Jは微笑んで言う。 「話を聞いたことはありませんか?」 私は考え込んだ。…何処かで聞いたような気がするんだけど…。 「どっちみち私には今、叶えたい願いは無いから」 「一つも?」 一瞬にしてJの表情は変わった。 「本当ですか??」 「え…うん」 その瞬間、私の視界は一気に逆転した。 ドサッ 「キャ……ッッ」 「本当に願いは無いのですか? 何でも叶えてあげますよ?」 手首をしっかりと押さえつけられてる…振りほどけないっ。 「もし貴女の体…いえ、魂ごと頂けるのでしたら、貴女の思い通りになる世界を作り出す事だって出来ますよ?」 Jの表情が私の目の前で不気味に変わった。 「…亡くなった父親に会うことも…」 「J…知って…っ!」 Jは両手を離した。私は起き上がる。 「お父さんに会わなくても…平気。願いは…無い」 「そうですか」 そう言ってJは溜息をついた。 「それではまた出直してきます」 「妖精のくせに手荒な事して…っ」 「魔法使いです」 Jはそう言うと消えた。 私は、ただただ戸惑っていた。 急に、Jが、知るはずのない父親の事を出されたこともある。 だけどそれより………………………。 『魔法使いJ』の存在が私には一番の大きなショックだった。
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