優しく、温かい色のライトが街を彩る。 白い雪が、白い吐息が、人々を幸せに染める。 どうして、どうして今まで知らなかったんだろう。 私は、この街でずっと生きてきたはずなのに。 「綺麗…」 「どーした? エル」 「街が綺麗だなぁ…と思って」 「あぁ。もうすぐクリスマスだからな」 どうして今まで気が付かなかったんだろう。 「エルは毎年、どーやって過ごしてた?」 そう、ずっと、毎年、クリスマスを迎えていたのに。 「私は……――――」 私はどうやってクリスマスを過ごしてた? 記憶の底にも、どこにも残ってなくて。 もしかして、私…なくした? 「―――…ない。どこにも」 「え?」 「クリスマスの思い出なんて…ないわ」 深く考えて初めて分かる。 過去の思い出なんて…殆ど無いということ。 思い出がないのは、存在してきた証がないのと一緒じゃない? 私は今まで、何をして、何のために生きてきたんだろう…。 「じゃあさ、今年、何かしない?」 「え…?」 「思い出がないなら、作ればいいじゃん? 俺、何処にでも付き合うからさ。 …エル、何がしたい??」 知らなかった街のイルミネーション。 オレンジ色に染まった窓に、大きなモミの木。 何時の日か過去を思い出したとき、今日が「思い出」として、 記憶に刻まれているのだろうか? 「エル?」 「―――――……焼き肉」 「ん?」 「………焼き肉が食べたいわ」 「…クリスマスに?」 「うん」
なくしたもの 探し求めて 記憶のカケラ 明日へ繋ごう こうしている間にも 今が過去になっていく
私が存在した証 君と 思い出の1ページ 紡いでいこう 白い星が降る夜に
***あとがき*** まず最初に…読みにくくてスイマセン; 最近、ノートに下書きする時、 1ページを2段に分けて書いてるので…。バランスが悪くなるんです(汗 何か…書く度にエルのキャラが変わってますね…日々可愛い性格に…? 前回書いたヤツの続編みたいなかたちにしようか迷ったのですが…。 ウィズ、1回も名前出てこなかったですね。 しかも、軽くクリスマスデートに誘っているのに、結局焼肉という…。 可哀想ですね。誰か、彼に救いの手を!(笑 なるべく1ページにまとめようと何故か必死なので、色々と抜けてますが…。 ええい! もういいや! 出しちゃえ! と妙に潔い私。何時もと違って。 最近、ウィンターバラードを聴いているので、少し影響有りです。 「白い雪」とか「thunkful」とか、もうすぐリリースの「Silent love」とか…。 何か、エルの性格忘れてきたので、覚えてる方は教えて下さい…って! エルは自分のキャラじゃんっっ! 感想もまってます〜。 コレで一応、first stepは掲載終了ですが、まだまだ短編(ショートショート?) 書いていくつもりですので! また溜まってきたら此方に載っけます〜。 次はsecond stepかな??(笑
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