空の上。もっと上。 雲の中に存在する国。 生きている$l間には絶対見つけられない。 その国の名は──────「天国」 今日もそこでは死んだ$l間が生活している。
「今日も良い天気だねー」 天国生活早10年。僕、セイ・シモン・トルテは背中でグッスリと眠る愛娘に話しかけた。 生前から両親とも家に居なくて家事は大の得意。死んだときは18歳だった。 「洗濯日和ー…気持ちいいねぇ…」 空を見上げる。天国だって雨は降るし、雷も落ちる。確か一昨日大きな雷がお隣さんを直撃したっけ。 でもそこは天国。雷落ちたってどうってことない。 「早く洗濯物乾きますよーに」 ダダダダダダダダダダダ……………………………………… ダダダダダダダダダダダダダダダダ……………………………………… 神様にお祈り。洗濯物じゃなくて、もしこの後何かあっても怪我しませんよーに。って。 だってこの音は…。 「セーーーーッヤンただいまぁぁぁあああ!!」 「パーパただいまぁぁぁぁあああ!!」 ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーン! やっぱり…。 背中に娘が居るってのに…本当この2人は好きあらば突撃してくる…。 「落ち着いて…愛莉。リード」 この2人は我が家のお騒がせコンビ。奥さんの愛莉と息子のリード。 個人的には3人子供が居る感じ。3人とも手がかかる。 家事全般僕がやってるしね…。 「今日は公園で砂のお城を作ったのー」 「作ったのー」 「ああ…どうりで服がドロドロ…洗濯する前に帰ってきて欲しかったなぁ…」 もう本当にいい歳して子供と砂遊びってどういう事なんだ…愛莉…。 でも何故か憎めない。仕方ないかぁ…。 「「セーヤン大好きっ!」」 「はいはい。分かったから2人共。早く着替えておいで」 どんなに手間がかかったって、疲れたって結局は家族。 毎日家族が傍にいてくれる。それだけで何か幸せな毎日です。
連載準備してから掲載までかなり長かったですね。ごめんなさい(汗 結構昔に書いたモノです…でも未だ、これの元作は連載中です。 まだ、本編完結してないのに! 最後どうなるかバレバレですね(笑 この話も、中に出てくる息子の名前も咄嗟に考えた物で…。 あえて今回書き直しはしませんでした。時間がなかったので…。
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