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こんにちは。いや、こんばんはかな? それともおはようかも。 突然の手紙、ごめんなさい。 今、貴方は泣いてる? 笑ってる? 怒ってる? それは私には分からない事だけど、そうこれからもずっと。 この手紙を貴方が読んでいるということは、もう私はこの世にいないんだね。 そう考えると何だか不思議な気分。 だって私は今、自分が死んだ後に生きている貴方に手紙を書いているんだもん。 そしてこの後、この手紙は私のタンスの中に隠すんだ。 貴方が今、とても落ち着いた気持ちで読んでくれているなら嬉しいな。
何故、わざわざ貴方に手紙を書いてるかっていうとね、貴方に謝りたいことがあって。 私の勝手で貴方にはたくさん辛い思いをさせてしまった。ごめんなさい。 本当はずっと前から分かっていた。そう、丁度体調が崩れたとき。 今までそんなことは無かったのに、彼が急に夢に出てくるようになったから。 彼が死ぬとき、私と約束してたんだ。「必ず迎えに来るから」…って。 だけど、一度体調が回復したから、黙ってた。 というよりただ、私の思い込みに過ぎないって思いたかった。 だってこの物質界にはやり残した事が沢山あったから。 それに、貴方を残していく不安もあったしね。 私の「死」を知らせた時の貴方の表情が忘れられない。 もっと早く言っていれば、もっとみんなと一緒に過ごせたのに…。 もしかして、貴方を悲しませずに済んだかもしれないのにね。 本当にごめんなさい。
私はあと数日で逝きます。
これはただ、私の憶測に過ぎないんだけど。 自分の事は一番自分が理解しているつもりだから。
「死」を前にして、私は何も怖くありません。不思議なくらいに。 死を覚悟してから大分時間があったからかな。その分やりたいこともした。 未練なんて何も無いよ。強いて言えば、貴方を残していくことかな。 だけど、それもあまり心配していません。貴方を支えてくれる人が傍に居るから。 彼は貴方のことを一番に想ってくれている。 私が居なくなっても彼が貴方を支えてくれると思う。だから安心なの。 貴方もちゃんと彼に接してあげてね。意地をはらずに。 私は死んだら、あの彼の元へ行く。 そして、今度こそずっと一緒にいるんだ。 だから怖くない。実は、死後の生活に期待していたりもします。 彼が死んでから、色を失った世界を生きてるようだった。 だけど、貴方が居てくれたからこの世界でいろいろな「色」を見つけれるようになった。 貴方と、そして彼にはとても感謝している。 本当に有難う。
ねぇ、私が死んだとき、貴方は泣いてくれてた? この手紙を見つけたって事は、遺品整理する余裕が持てたのかな? もし、未だに貴方を苦しめているようだったらごめんなさい。 私なんて、忘れて良いから。しっかり前を見て進んでね。
何時でもどんな時でも、私は貴方を見守っているから。
それでは、貴方と再び会える日がなるべく早く、なるべく遅くなることを祈っています。
P.S 彼と仲良くね
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