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短章詩文  2 作者:紅羽

第4回   4
 掌

 例えば私がここにいることで、彼女の掌を握ることができる。

 例えばあなたがここにいることで、彼の掌を握ることができる。

 例えば君がここにいることで、あの人の掌を握ることができる。


 それは、途絶えることなく永遠に続く。


 ねぇ、戦争で傷つけあう人たちよ。

 ねぇ、寂しくて泣いている人たちよ。

 ねぇ、つまらないことでいがみ合う人たちよ。


 どうして、掌を握らないのですか?


 手から伝わる合図。ほんのり優しい命の鼓動。

 知っているでしょう、この世に生まれてきた意味は、誰かを愛することだって。

 だから、さあ手を繋いで。

 優しく掌を握って。


 誰も傷つくことのない世界に。

 誰も悲しくない世界に。


















































 信じているから。













































 For You…

 あなたの事を考えるだけで、胸が高鳴ります。

 あなたのことを想うだけで、とても悲しくなります。

 決して届かない想いではないのだろうけど。

 届かない、届けられないこの想い。


 ねぇ、あなたは今日何をしているの?

 ねぇ、あなたは今何を考えているの?

 私の事を考えてくれていますか?

 私と同じように月を見上げていますか?


 切ない、もどかしいこの想いは。

 他の何かを考えようとしても決して消えることはなく。


 神さま。もし聞こえているなら叶えてください。


 この想いが、あなただけに届くように。













































 ―――あ、流れ星…

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