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短章詩文  2 作者:紅羽

第2回   2
 夢


 伸びろ。

 どこまでも続けばよい。

 響け。

 どこまでも届けばよい。

 その夢は強靭で、鋭く。

 誰にも壊されぬほど強いものだという、だが。

 裏を返せば棘を張り巡らしているだけで。

 強くもなく、ただ脆く儚いのみで。

 栄光を夢見るが届くはずもなく。

 ただ滔々と、訥々と。

 細い一本の線で成り立っているだけ。

 だから、どこまでも手を伸ばし、響かせなければならない。

 永劫に途絶えぬように。

































 俺の夢は、消えないだろうか…





















































 ひとつ。

 世界に一つしかない花を持って

 世界に一人しかない君に会いに行こう

 この世にありふれるほどの花と人がいようと

 この花は、君は、世界に一つしかない

 だから、ぼくは君に会いに行こう

 世界に一つしかない花を持って

 世界に一人しかない君の元へ





































 そう、ぼくも、ひとり。それはすごいこと。


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