■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

一番泣ける友情&恋愛 作者: い ち こ

第8回   8
3月7日
神木丘市立高等学校の卒業式が行われた
その日謙一の姿は見えなかった
ああ見えても以外と泣き上戸だから
涙を見せたくないのかもしれない
綾瀬はそう思い、謙一の席を見た
今泣いたら
先輩にも悪いから、笑顔で送るんだ
綾瀬は卒業証書を貰う先輩を見て思った
綾瀬の横には友喜が座っている
そういえばあの日から話してない
お礼も言ってないし、ちゃんと言いたい
綾瀬は隣の友喜に声をかけた
「友喜ちゃん」
友喜はうとうとしていたようでビクッと
反応した
「あっ、はい」
友喜は目をこすって返事をした
「この前のピアスありがとう、あれ高かったでしょ?」
綾瀬は言った
「いえいえ、あれはただのお礼ですから」
そうニコニコ笑って言う
でも綾瀬には悪い気持しか思えなかった
何もしれないのに貰って本当によかったのか
「今度何処かでおごるよ」
そう言って友喜の肩を軽く叩いた
「ありがとうございます」
卒業するまでに、絶対この子にお礼がしたい
祖父譲りの頑固さは誰にも負けない
そんな感じだった

卒業式が終わってさっさと帰ろうと
カバンを持って玄関に行くと
玄関で座る謙一の姿が見えた
ずっと此処に居たのだろうか、気になった綾瀬は
近づいて驚かそうと思った
「わっ」
そういって背中を押すと謙一は驚く暇もなく
咳き込んでしまった
「ゴホッ‥‥ゴホッッ」
「ちょっ‥‥謙一?!大丈夫?」
綾瀬の言葉に返事もせずに謙一はその場に
倒れてしまった
「せん‥‥せい‥‥先生!!」
ショックで声が出にくくなった綾瀬は
力いっぱいに叫んだ
そこにあの鬼教師が通りかかっていたのが
不幸中の幸いだった
すぐに気付いて駆け付けてくれた
「どうしたんだ!!」
「謙一が咳き込んで倒れちゃって‥‥」
鬼教師は綾瀬に言った
「すぐに救急車を呼べ!!」
この時綾瀬は混乱していてどうすればいいのか
わからなかった
鬼教師のコワさでやっと携帯を持てるくらいだった
「早くしろ!!こいつの持病がでちまったんだ!!」
そう叫ぶ鬼教師
持病?持病ッテ何?謙一は健康じゃなかったの?
そう思い綾瀬は泣きながら電話をした
「神木丘‥‥‥はやく来て下さい!!」
そういって電話をきった
謙一は保健室に運ばれていた
綾瀬はただなくしかなかった
ここで、謙一を失ったら嫌だ、嫌だ
「謙一ぃ‥‥」
ただ、泣く事しかできなかった‥‥

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections