香奈は自宅で久しぶりの綾瀬とのんびりしていた 「香奈ちゃん、譲二元気だった?」 綾瀬の心配そうな顔はやっぱり嘘をつけないんだ やっぱりまだまだ振り切れなかった物があったみたいだった 香奈は笑顔で答えた 「とっても元気で楽しい人だったよ、お母さんの事 すごく覚えてて、あともう一人、お母さんの知り合いって いう人がいたなぁ」 そうはしゃぎ気味で言うと綾瀬は明るく言った 「潤ちゃん?」 「そうそうっ潤ちゃん、おもしろいねお母さんの友達」 そう無邪気に香奈は笑った 綾瀬はまた昔の気分に戻れて本気で嬉しかった 隼人とは好きで結婚したわけじゃない、 だから隼人も知っている、本気で愛されてないと‥‥ 一度本気でこんな人生を投げ出そうと自殺しようとした時だってある そのときはまっさきに隼人が気付いてくれて 泣いて止めてくれた まだ若かっただからもっと楽しくなれって叱って 2人で号泣した、その時はじめて産まれてよかったと 思ったかもしれない 「お母さん、あたしね譲二さんに昔のお話聞いたの譲二さんの 奥さんはもういないけど、今はむさくるしい中でも一生懸命が 一番楽しいんだと思うって千秋もいってたよあたしお母さんの 悲しそうな、寂しそうな、楽しくないって顔は見たくないから うーんと‥‥」 香奈はうまく気持ちを伝えられなくて少し戸惑った 「思った事をして欲しいんだよね?」 綾瀬は優しく言う そして香奈は軽くうなずく 綾瀬は言う 「お母さんはねー、時々今の人生がとてつもなく苦しい時があるの でもね世間で恋が出来ない人にくらべればすごく愛されて すごく幸せなのよ‥‥だから香奈ちゃんは好きな人と一生を 終えて欲しいな」 ニコニコ笑って話す綾瀬につられて香奈も照れ笑いした きっと千秋の事を言っているんだ 絶対そうだ、千秋は今最も愛してる人だから ピリリリ‥‥ピリリリ 香奈の携帯が鳴った 「もしもし」 香奈は電話に出た 『もしもし?香奈?』 千秋の声だった 「うん」 『今綾瀬さん居る?親父と潤ちゃんが久しぶりにパーティするから 綾瀬さんと香奈で来て欲しいって言うんだけど』 後ろからは楽しそうな声がした パーティをこれからすると言うより只今真っ最中という感じで 言葉に矛盾を感じた 香奈は電話を話して綾瀬に言った 「千秋がパーティやってるから2人で来ないかだって」 綾瀬は少し嬉しそうな顔になった そして軽くうなずく 「じゃあすぐ行くね」 そういって電話を切った 綾瀬は部屋に向かった。きっとあえるのがすごく嬉しいのだろう そしてつもる話しがあるのだ‥‥こんなドラマ的なことはないかもしれない でもここであるということなのだから現実に受け止めなくちゃいけない 香奈は少し罪悪感を覚えた もしこのまま再会して思わぬ方向にいったらお父さんはどうなるのだろう 家庭崩壊‥‥香奈の頭にその言葉がよぎった
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