香奈はそのあと親友の美和の尋問に答えていた 「本当に偶然なんだって‥‥」 美和は眉間にシワをよせながら聞いている 千秋といったら上級生にも大人気で ファンクラブまで設立されているのだ‥‥ 文化祭になれば中学の時より人数が増えるだろう 「てゆーか、お父さんがダンディでお母さんがクソ美人だったんでしょ?」 美和は疑問系に言った 香奈は言う 「美和ちゃんみたいにあたし美群くんの事知らないし‥‥」 美和はため息をつく 「そうよねー、こんな子に千秋くんの良さなんかわからないわよねー」 そういって香奈の頭を軽く叩くとニッコリ笑った そして美和は付け足して言う 「そういえば中学の頃ミス神木中に選ばれたわよね、3年間」 そういって美和の顔は笑っている 「今年も選ばれると良いわね」 香奈は神木中・神木高の2校で毎年行われるミス神木に 中学3年間選ばれて来たのだ 白い透明感のある肌に長いまつげ、目は自然に大きい感じで とくに二重というわけでもない、縮毛をかけていない ストレートの黒髪で瞳は真っ黒 どれもお母さんゆずりだけど唯一目だけはお父さん譲りだった ただ高校に来れば可愛い子なんてゴロゴロいる、 市外からの子だっている、違う中学だった子もいる 顔なじみは美和くらいだった
放課後教室に残って委員会の仕事を香奈はしていた 選挙管理委員会に入っている香奈はプリントをホチキスで 止める作業をしていたのだった‥‥あいにく先輩などは 大会シーズンで忙しくて中学から継続して部活に入る 同学年の子もいたため暇な委員は香奈だけだったのだった‥‥ 何ひとつ文句もいわないで香奈は黙々と作業をしていた といっても暇だった香奈にはちょうどいい暇つぶしになっていた 嫌な事をしているわけではないから放課後の教室もいいものだと 心のすみで香奈はこの高校に親近感を持った ガララ‥‥‥ 香奈は振り向いて教室のドアのほうを向いた そこにはエナメルのスポーツバッグを持った千秋がいる そういえば千秋も同じ委員会だった気がした 「あ‥‥美群くん」 少し息の荒い千秋、それもそうだ、長い廊下を 全速力で走って来たのだから‥‥ 「手伝う」 千秋はそれだけのために部活からここまで来たのだ 「いいよっ美群くん大会に出るんでしょ?練習しなくちゃ」 香奈はそういった、しかし千秋はまだ落ち着かない息で言った 「女の子独りにやらせるわけにいかねえだろ」
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