譲二は久々に海に来ていた さいきん慌ただしい事が積もるから ストレスもそう半端な物じゃないのだ まだ入るには寒い海を見つめる 譲二はふと横に目をやった さっきまで人はいないと思っていたのだが ちょっと向こうに髪が長くて巻き髪の 同じ歳くらいの少女が立っていた 裸足で服装はいかにもお嬢様だった いつのまにか見とれる譲二に少女は気付いて 軽くお辞儀をした 礼儀もしっている美しい少女だった すると少女は譲二のほうに近づいてくる 「こんにちは」 近くで見るとますます美人だという事に気付く しかし譲二は綾瀬の事で頭がいっぱいだった いつ会えるだろうか、また話せるだろうか 「あ‥‥こんにちは‥‥」 譲二も軽くお辞儀をして言う 「この近所の人?」 軽く顔を覗き込んでくる少女にひどく赤面した譲二は おもわず驚いてしまった 「‥‥いいえ」 少女は軽く笑うと手を差し出して 砂浜に転んだ譲二に向けた 「あたし雨宮 千歳‥‥近所に住んでるの」 そう言われると自己紹介しないわけにもいかないと 譲二は起き上がって言った 「美群 譲二でっす‥‥」 そういって後ろを向くとバイクに向かって歩き出した 「ねぇ、何処に行くの?」 千歳は追ってくる それに譲二は振り向いて言う 「帰るの」 軽く微笑んで譲二はバイクにキーを差した その言葉に千歳は言った 「あたしも連れて行って」 「‥‥‥は?」 譲二は思わず口にする 「あたし、今の家から逃げたいの」 譲二は裸足の足を見る そして千歳に言う 「家出‥‥してきたのか?」 言葉に反応して怯える千歳に 図星だと譲二は軽くため息をついた 「乗れよ」 その言葉に千歳の表情は明るくなった
成美は太一と部屋に残されてただじっとしているだけだった 「なぁ、諦めようぜ」 太一は負けたように呟いた すると成美は 「あたし普通に好きな人と結婚したかったのに‥‥」 2人は険悪なムードになっていた すると成美は思い付いたようにまた言った 「本家の方の人はなんで結婚を許しちゃったんだろう」 成美は綾瀬と隼人の事を気にしていた 「どうせ俺達みたいに無理矢理だったんじゃないのか?」 また2人に沈黙が走る‥
潤はホテルのベッドに今だ寝込んでいた きっとアメリカでの緊張がほぐれたのだろう、 しかしまだ5日間もある日本での滞在とにかく のんびりしていたかった潤はあえて2度寝どころか 何度寝もしていた 突然の謙一の死にメールしかしてない先輩友達との関係 若い内での家系の関係での可愛い綾瀬の結婚 まるで一気にみんなの関係が崩れたようだった
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