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一番泣ける友情&恋愛 作者: い ち こ

第12回   12
妻蕗 隼人(Tsumabuki Hyato)20歳
「綾瀬の従兄弟で綾瀬の許嫁、妻蕗グループの跡取り」

あれから数日間、綾瀬はずっと部屋に閉じこもっていた
電話も、メールも何も見ないで‥‥ずっと、ただ
ぼーっとしているだけだった
コンコン‥‥
部屋のドアが鳴った、きっと隼人だ
隼人は嫌いじゃないけど、ただ、婚約者として
見れない所があるかもしれない普通に兄貴な存在だったから

ドアが開いて隼人が入ってきた
「生きてるか?」
そう言ってそろりと綾瀬の所に来る
「うん‥‥」
ベッドの上に座り込んでうなずいた
隼人は綾瀬の落ち込み具合に重症を感じたのか
優しく言った
「まったくオヤジ達は勝手だよな、ゆっくりでいいから‥‥
 俺の事考えてみて?」
そういって綾瀬の大好きな牛乳プリンを机に
おいて隼人は部屋を出た
この広すぎる部屋、本当にマンションなのかというくらい、
マンションといっても1階が丸ごと家になっている、
大きいベッドに大きい窓、可愛い服も沢山あるし
コスメも鏡台も綾瀬の好みのばっかりだ
家から持ってきたぬいぐるみを抱いて綾瀬は一筋の涙を
流した、
譲二はきっと今頃々くらいショック受けているだろう
そういえば潤が明日こっちに1週間帰ってくるから
連絡くるかもしれない‥‥
謙一のお墓参りに一緒に行くんだっけな
綾瀬は部屋を出て仕事をしている隼人の所にいった
「隼人??」
パソコンに向かって何かしている
「何?」
優しく返事をする隼人にちょっとほっとして
綾瀬は言った
「明日友達が帰国してきて一緒にお墓参り行くんだけど
 行って来ていい?」
回るイスが綾瀬の方を向いて隼人はいった
「謙一君のお墓なの?」
黒ぶちの仕事用メガネがよく似合っていた
「うん」
隼人は手招きすると綾瀬は恐る恐る近づいた
そして綾瀬の身体を軽々と持ち上げて膝の上にのせると
呟いた
「いいんじゃない?大事な友達だろ?」
そういって隼人は頭をなでると膝からおろして
手を振った
綾瀬もいつもの行動だから慣れていたのか
明るい笑顔で手を振って隼人の部屋から出ていった
真っ黒でワックスで立てた髪に目の下のホクロ、
白い肌で小顔に小柄。
妻蕗グループの時期社長、妻蕗隼人は少しほっとした
数日間ずっと無口で部屋に閉じこもりッきりの綾瀬が
直々この部屋に来てくれたからだ。
隼人は綾瀬を別に無理矢理嫁にしようとは思っていなかったが
やっぱりどうしても欲しくなってしまったのだった

部屋にいる綾瀬は譲二に電話をしようとしていた
なんといってもここ何日も電話もメールも返さなかった
きっと譲二は途方にくれているだろう
プルルル‥‥プルルル‥‥
『もしもし、譲二です』
譲二の声だ、譲二の口調だ、綾瀬は声をきくなり
涙で目が溢れてしまった
「‥‥譲二?」
すると電話の向こうの譲二は驚いた
『あ‥‥‥アネキ?!今何処にいるんですか??』
譲二はかなりあわてていた
「今マンションに住んでるの‥‥明日‥‥潤来るの?」
涙を流しながら笑顔で話す綾瀬は、今幸せでいっぱいだった
『明日潤ちゃん帰国しますよ、どうしますか?アネキ‥‥来ますか?』
譲二はやや不安気だった
「行くに‥‥‥きまってんじゃん」
綾瀬はそういった
その返事に譲二も機嫌がよくなって
『じゃあ、明日‥‥‥学校で待ってます』
そういって綾瀬は「わかった」と言うと電話は切れた
そして机にあった牛乳プリンを食べると綾瀬は
大きなクローゼットを開いて明日の服を選んだ、明日は
潤にも、譲二にも会える
そして‥‥謙一にも会える‥‥
嬉しさが込み上げて来た

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Novel Editor by BS CGI Rental
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