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一番泣ける友情&恋愛 作者: い ち こ

第11回   11
いつものようにバイクに乗って通学した
あれからもう涙腺はゆるまなくなって、ちゃんと
前を見て生きて行く事にした
謙一からの指輪も毎日付けている
譲二もずっと側にいてくれる、早とちりだってしない
2人でただただ黙ってのんびりして、
話す時は話して‥‥

家に帰るとリビングからむかえてくれたのは
お母さんじゃなくて従兄弟の隼人だった
「よ、綾瀬」
この前よりもっともっとかっこ良くなってる気がした
「どうしたの?今日は」
靴を脱ぎながら綾瀬は聞いた
すると奥からお父さんとお母さんと叔母さんと叔父さんが
出てきた、久々のせいぞろいだった
「綾瀬、ちょっと来て」
お母さんは手招きした
そして綾瀬は部屋に連れて行かれて
「隼人君20歳になるんだって」
ベッドにお母さんと座って話し始めた
「うん」
お母さんは言いづらそうに言う
「今、譲二君と付き合ってるけど、妻蕗家は代々長男が
 継いで行かなくちゃならないの、わかる?」
イマイチお母さんの言う事がわからない綾瀬は
ただ首を縦に振っているだけだった
「それで、妻蕗家の純血を継いだ娘が嫁に行くことになっているの
 それがこの家の綾瀬だけなのよ‥‥」
今、お母さんの言いたい事がわかった
つまり、褄蕗の家を継ぐ為に隼人と結婚すると言う事だった
「嫌よ、あたし嫁にいかない、まだ18歳だもの、やりたい事沢山あるし」
そういう綾瀬にお母さんはきつくいった
「でも綾瀬、綾瀬がいないと此処で褄蕗家の家系は終わるわ」
そんな事を言われると綾瀬のプライドが動き始めた
でも譲二になんて説明すればいいのかわからない
「譲二は‥‥」
お母さんは下を向くと言った
「綾瀬が話しなさい」
そういってお母さんは部屋を出て行った

あの後話は進んで今月中に隼人がくらしているマンションに
綾瀬は行くことになった
結婚式や婚姻届はまだらしいけど
どうも心が落ち着かなかった
譲二になんて話せばいいのかわからない
そんな思いで今日を最後に学校に向かう
「おはよ、綾瀬さん」
友喜が教室にはいるなり綾瀬に言ってきた
そういえば最近カナリ近づいてると思うと友喜に
親近感がわいてきた
「おはよ、友喜」
そう言ってニッコリ笑った
綾瀬はそのあと授業サボると友喜に言って
譲二を屋上に呼び出すと綾瀬は教室を出た
「アネキいきなりどうしたんだ」
何も知らない譲二はいつものように来る
「びっくりしないでね‥‥あたし‥‥家の関係で
 お嫁に行かなくちゃいけないんだって‥‥」
綾瀬は下を向いて言う
でも泣いたらいけない
今泣いたら負けだからだった
涙に負けて多分行きたくないって言って譲二やお母さん達を
困らせるからだ‥‥
「‥‥それ‥‥まじ?」
少し震えた声が聞こえた
綾瀬は黙ってうなずく
「バイクくれたお兄ちゃんなの」
やっとの事でそれをはなした
「今日で、此処に来るの最後だから‥‥」
そういって涙が出ないうちに綾瀬はカバンを持って
屋上から逃げるように出て行った
そしてできるかぎりはやくバイクに乗って
学校を出て行った
この制服も‥‥この道も‥‥この思いも
最後‥‥
綾瀬はバイクに乗りながら横に流れて行く涙に
気付かないふりをして家に帰った

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Novel Editor by BS CGI Rental
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