夏休みになってから2週間がすぎて、とても暑く勉強に集中できない日々をおくっていた。 「今日で勇人と愛美の補習も終わりだよな。」 「そうだね。じゃあ明日からは皆で一緒に勉強できるね。」 「あぁ。あいつらにはとことん勉強してもらわなくちゃ。この後の社会のダメ人間になりそうだからな。」 「たしかに・・・。」 いま一緒にいるのは仁。勇人と愛美が補習授業の間、暇なので二人で勉強することにしていたのだ。そのおかげで今までわからなかったところもわかるようになったし、案外仁には感謝している。 「明日愛美と勇人に来るように連絡しとくよ。」 「ありがとう。」 「勉強道具持ってくるようになって。」 「勉強か・・・。明日くらい生き抜きさせてあげたら?」 「言われてみれば・・・。俺達にしちゃあどうって事ないことだけど愛美と勇人にしては2週間勉強するのはちょっときついもんな。」 「そうそう。明日は生き抜きって事で。」 「おぅ。そういっておくぜ。何なら海いかねえ?」 「いいね。夏と言えば海だし。」 「じゃあ決定。二人に電話しとくな。」 「ありがとう。」 そして私と仁はまたもくもくと勉強をした。
次の日。 「うわ。海なんて久しぶりだな。」 「ウチも。あぁ、勉強三昧で行く事を忘れてた。」 「今日はとことん遊んどけよ。お前達の成績悪かったんだからとことん勉強教えるんだからな。」 「うわ。ここに家庭教師が・・・。いらねぇよ。」 「そんなこといわないで、早く行こうよ。」 「それもそうだな。よっしゃ行こうぜ。」 私達はかけだした。 「じゃん。どうあたしの水着。」 「いいんじゃん・・・。」 「勇人ひどい。そんなどうでもいいような言い方。」 「だってそうじゃん。」 「恋人同士なのに最近デートもしてくれない。あたしへの愛想が尽きちゃったの。」 「かもな・・・。」 「え!」 「え。あ、冗談だよ冗談。」 「だよね。そしたらちゃんと別れ話もってくるよね。」 「当然だよ。」 「勇人は智佳よりウチのこと好きだよね。」 「あ、あたりめいだ。」 「よかった。」 「お待たせ。ごめん、着替えるの遅くて。」 「お!結構いいじゃん。」 「あれ勇人。あたしと智佳への態度が違う。」 「そ、そうか。」 「うん。全然ちがかった。」 「そっかぁ?俺は一緒にしたつもりだったけど。」 「へぇぇ。」 「早く泳ごうぜ、勇人と愛美と智佳。」 「そうだったね。行こうか。」 「だな。」 「うん。」 (10回に続く・・・。)
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