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二つの恋 作者:春川 夢

第2回   中間テストは何点?
中間テスト二週間前・・・。少しずつ暖かくなって最近では雨が降り始めていた。中間テストは5月の最初。今はすごく忙しい時期。きっと愛美と勇人はデートもいけない日々なんだろうな・・・。
「おはよう智佳。」
「おはよう愛美。あれ勇人は?」
「今日熱でて学校休みなんだって。」
「そうなんだ・・・。」
「この忙しい時期にあいつは大丈夫かな?」
「勇人だから大丈夫でしょ。」
「だよね。あいついつも裸足だし。」
「部活のときだけでしょ。」
「まあねぇ♪」
勇人は柔道部。こないだの文化祭はホストクラブをやっていた。ちなみに愛美はテニス部。オタクを狙ったメイドカフェをやっていた。二人とも水商売の出し物だ。
教室についた。私と愛美は同じクラスで隣の席だ。愛美とおしゃべりをしていたら先生が来た。
「今日は中間テストの範囲を教えるぞ!」
「えーーーーー。」
「ちゃんと勉強しろよ!」
「はーーーーーーい。」
プリントが配られた。プリントにかかれている内容はすべて1年から2年までの復習の項目。私はなんとかなりそうだ。隣の愛美というと・・・。怖い顔をしている・・・。よほど難しいと思っているんだろう。
「愛美大丈夫?」
「だ、だ、だ、だ、大丈夫。」
「大丈夫じゃないね・・・。今日私の家来る?」
「いいの?」
「いいよ。」
「あ、ありがとう。」
それでも愛美の顔はこわばっていた・・・。
中間テストはどうなんだろう・・・。

私の家についたころ、愛美は暗い表情だった。
「愛美大丈夫?」
「大丈夫、きにしないで。」
「う、うん・・・。」
そして私と愛美は家に入った。
「ただいま。」
「お邪魔します。」
「あらいらっしゃい。」
「私の部屋にいるから。」
「わかったわ。」
私と愛美は私の部屋に入った。そして小さい机に向かって二人で勉強をし始めた。
「智佳、ここってどうやって解くの?」
「ここはこうしてこうなってこうなるの。」
「あ!!本当だ!!」
こうやって勉強してから早一時間。外は少しずつ暗くなってた。
「勇人の所に見舞いに行ってくるね。」
「わかった。バイバイ。」
「バイバイ。」
愛美は行った。その後私は黙々と勉強した。

次の日・・・。
「俺ダメだ・・・。あの程度の勉強してなかった・・・。」
「あれ基礎だぞ。ちゃんとやれよ。」
勇人と仁の会話だった。
「今日愛美に教えてもらえば?」
「愛美はかなり勉強ができないぞ・・・。」
「そうだった。じゃあ愛美と智佳もよべば?智佳は結構できるじゃん。」
「おっ!いいね!それなら安心。」
「ついでに俺も行くね!」
「そしたらもう完璧じゃん。」
「教えるだけだからな。」
「わかってるって!」
そしてその話が私と愛美のもとにやってきた。
「だからお願い。」
「私はいいけど智佳はどうなの。」
「私も・・・いいけど・・・。」
「よっしゃ!じゃあ今日俺ん家で!」
「わかった。」
勇人の家か・・・。年々振りに入るだろう・・・。

勇人の家で・・・。
「ここはこうだろ。勇人。」
「あっ!ごめん。」
「愛美そこ違う!」
「えっ!」
「そこはそうなるの・・・。」
「あぁ。」
そうやって一時間・・・。
「はぁ。疲れた。」
みんないっせいに言った。
愛美と勇人は教わりながらも頭に入れるのに精一杯。私と仁は教えるので精一杯。つかれるのも当然だ・・・。
「息抜きしないか?」
「いったんそうしたい・・・。」
「ダメだろ。お前らまだまだなんだから。」
「でもいったん息抜きしないとしにそう。」
「私ももうだめ・・・。」
「しょうがねえ。なにやるか?」
「王様ゲーム。」
「いいんじゃない?やろうよ。」
「OK。」
こうやって息抜きに王様ゲームをやり始めた。(ポテトチップスの王様ゲーム。)

次の日・・・。私は勇人に顔を合わせることができなかった。なぜなら・・・。キスしてしまったからだ・・・。それも愛美の前で・・・。
昨日の王様ゲーム(ポテチ版)で私はひいてはいけないポテチを引いてしまった。それは・・・。
『右隣の人にキス。』
それによってキスしてしまった・・・。
「そんなのは智佳いやでしょ。」
「智佳がいやなだけで、俺は別にいいよ。」
「最低。勇人。確かに王様ゲームを提案したのはウチだけど、そんな事言わなくてもいいじゃん。」
「あの・・・。私やらないから喧嘩はやめて・・・。」
「そんなことどうでもいいの!うちは勇人に言ってるの!」
「別にいいじゃん。唇じゃないんだから。」
「そうじゃなくてもいやなものはいやなの。」
「っていうかなんで勇人は私がキスしてもいいの?」
「王様ゲームだからだよ。」
「王様ゲームでもやっていい事と悪い事があるでしょ。」
「お前らいい加減にやめたら?俺達勉強を教えに来たのに。」
「仁は黙ってろ。うるさいから俺からやる。」
私は勇人の唇にキスしてしまった。
「唇じゃないんだからいいじゃんって言ったじゃん。」
「俺からやるんだからいいだろ。」
「よくない!ウチ帰る。」
「意味わかんないし。」
こうなってギクシャクして夜もあまり眠れなかった・・・。中間テストの前なのに・・・。はぁ。中間テストは大丈夫だろうか?
中間テスト1日目。
今日は数学、理科、英語の3科目。
私はあまり勉強できなかったうえ、勇人の家にいた私も含めて4人の中にはギクシャクした冷たい空気。とても耐えられなかった。
今も集中して問題に取り組めない。
中間テスト2日目は残りの2教科。
今日も集中はできない・・・。
そして中間テストのテスト返しの時は・・・。
私は400点。まあまあの点だ・・・。(自分では。)順位は200人中10位。愛美は100点。順位は188位。勇人は150点。順位は204位。仁はいうと・・・。相変わらず500点。順位は当然1位。
こんな結果になった・・・。このギクシャクした空気はいつになったら消えるのやら・・・。きっとまだまだ続いていくのだろう・・・。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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