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いつかの夢のように 作者:あんな

第31回   ひとつの幸福
花男のエキストラに出て、F4にあえて、帰りはF4の道明寺・・・じゃなくて嵐の潤くんと一緒に帰って幸せずぎる1日だった。
自分ではまさか花男に出れるとは思ってなかったから・・・

“出れたらいいな”

そういう気持ちだけだったのに・・・
そうあたしは今日の出来事を思い返して、ニヤニヤしながら家に帰るとドアの前に翔くんが来ていた。
あたしは驚いて翔くんのところに駆け寄った。


「あ、美亜ちゃん。」

翔くんは何事もなかったかのようにあたしを見つけるとそういった。

「“あ、美亜ちゃん”じゃないよ!どうしたの?仕事は?」

あたしはカバンの中から鍵を探して鍵穴に鍵をさして家の鍵を開けた。

「今日はね、仕事終ったんだ。最近あってないから会いたいなって思って・・・どこ行ってたの?」
「花・・」
「花?」
「花より男子の収録・・」
「はぁ!?」
「こ、声大きい!!まぁ、とりあげず中に入って!!」

美亜はドアをあけて翔の背中を押して家の中へ入れた。
翔はソファーに座り美亜も隣に座った。


「花男の収録ってどういうこと??」
「エキストラ・・・当ったの。」
「へぇ〜そうだったんだ。」
「パート1のときからの夢だったんだ。」
「うん。」
「花男は潤くんも出てるし、驚かせようと思って・・・」
「そっか、楽しかった?」
「うん!・・あ、コーヒーでも入れるね。」
「うん、ありがとう。」

美亜は立ち上がって、キッチンへ行きコーヒーの準備をし始めた。

「ねぇ、なんで急にうちにきたの?電話でもしてくれれば早く帰ったのに。」
「仕事が予定より早く終っちゃってさ。それに明日休みだし・・なんか来たらダメな理由でもあった?」
「いや・・・全然・・・」
「よし!決めて来たことがあるんだ!」
「何を?」

そういいながら、美亜は出来上がったコーヒー渡した。

「今日、ここに泊まる。」
「・・・・え!!」
「ダメ?」
「い・・いや・・・」
「なんか怪しい・・」
「怪しくないよ!」
「はいはい(笑)」

「ねぇ翔くん…」
「うん?何?」

翔はコーヒーを飲みながら、美亜の方を向いた。
翔には大体、なにを聞いてくるかは、わかっていた。

「何でさぁ…泊まろうと思ったの?」

予想的中!翔はおもしろくて顔がにやけてしまった。

「な、何笑ってんの!?」
「いや、予想してたことが当たったからおかしくって…」
「ひどい!」
「ごめん、ごめん…」
「笑ってないで質問に答えてよ!」
「う〜んとね…美亜ちゃんと一緒にいたかったから…ずっと逢ってないしこの先もすぐに逢えるって保障ないからさっ。明日1日オフだしこんなにゆっくりできる日なんかないし…できるだけ一緒に居たい。」

翔の言葉にぐっときていた。

“こんなあたしのことちゃんと考えてくれてるんだ…”

美亜は安心とうれしさでスッと涙が頬を伝った。


「どうした!?なんか嫌なことでもいった?俺…」
「ううん。すごくうれしいことを言ってくれたよ。ありがとう…」


美亜は自分から翔に抱きついた。ずっと…ずっと一緒にいたい。
いつまでもこの幸せを感じていたい。こんな感情は初めてだった。
翔に出会って心からよかったと思った。
こんなに愛されていて私は幸せものだ。
心の奥に翔に対して、罪悪感があったけど、その影はスーッと消えていった。

“私は翔のことが心から好きだ”

今までは少しニノのことも気になっていたが、この翔の言葉で確信した。
ニノに対しての思いは、この感情とは違う“すき”だと・・・・




翔も美亜と同じことを思っていた。
いつまでもこの幸せが続いてほしい。こうやって長い時間一緒にすごす時間が欲しい…

“離したくない・・・”

その言葉だけが、翔の頭に現れた・・・





時間がたち夜も深い時間になった。
この時間がくるまでは2人でテレビをみたり、花より男子の撮影でのことを話ていた。

「あ、お風呂借りていい?そろそろ眠くなっちゃった。」
「うん。いいよ。」
「じゃ、お先に…」

美亜は翔がお風呂に入ってる間に受験勉強をした。
今日はできそうにもないし…今から教えてもらえばいいかもいれないけど、きっと翔クンもそんな気分ではないだろう…せかっくゆっくりできる日なんだから…


「勉強してんだぁ」

後ろから声を掛けられて少し驚いてしまた。

「後ろから声、掛けないでよ!」
「そんなにビックリするとは思わないもん。」
「だよね…ごめん。」
「謝らなくても…お風呂入ったら?」
「うん…」



美亜がお風呂から出てくると翔が机の上でさっきまであたしが勉強していた問題集をしていた。

「なにしてんの?」
「いや、わかる範囲だけど答え合わせをって思ってさ。」
「やらなくていいよ。せかっくの休みなんだからゆっくりしてよ。」
「俺は美亜ちゃんの役にたちたいの。ただそれだけ…とりあえずこの問題は明日教えてあげるから。今日は寝ようよ。」
「うん・・・」

あたしと翔くんはあたしがいつもつかっているベットのなかに一緒に寝た。
美亜は翔くんに包まれるようにして寝た・・・

“私が一番安心できる場所。”





朝、あたしは翔くんより一足早く起きた。隣で翔くんはまだ眠っていた。
いつも気を使ってくれる・・・
いつでもニコニコしている・・・
ファンの子の前では笑顔で答えている・・・

そんな翔くんは今日は眠っている。
すごくいつも見ない顔すごく可愛く感じる。

“普段は画面の向こう側の人間なんだよね・・”

こうして、一緒に居るなんて、なんだか、夢の中に居るみたい。
この人は何万人もの人の“夢”を背負ってるんだ。


しばらく、美亜は翔の寝顔を見つめ、ベットから降りて朝ごはんの準備へ、キッチンへと足を運んだ。



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約1年ぶりの更新です。
久しぶりにここにやってきて、感想ページを読んでたら
いろんな声があったので早くしなくてはっと思ってたんで、やっと更新できてひとまずホッとしてます。
今年の夏はこの物語のリメイクを書くつもりです。
お話を書き始めたのがだいぶ前なので、物語を書くのも下手くそな表現ばかりなので・・・
リメイクするとちょっと話の内容も変わると思うので、更新しましたらそっちの方も楽しんでいただければなっと思っております。
今年の目標は、この物語を完結させ、リメイクを書くことです!
これからもどうぞ、よろしくおねがいします。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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