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いつかの夢のように 作者:あんな

第14回   NEW
あることを決心した。家族はどんなことを言ってくるだろうか。
反対されるかもしれない。反対して当たり前のことかも知れない。
けど、私は決心したことをちゃんと実現させて見たい。
そうしたほうが、自分のためにもなると思う。
自分の周りの人には迷惑をかける。けどこれは自分のためである。

私は自分の部屋をでて、階段を下りていった。そしてみんなの居るリビングへ行った。

「みんなに言っておきたいことがあるんだ。」
「どうしたの?」
母が聞いてきた。
「私、一人暮らしをしてみたいんだ。」

そう、私は一人暮らしをすることを決めた。もちろん反対されることは分かっている。

「どうして?」
父が聞いてきた。
「みんなに反対されるって分かってる。けど来年、大学受験があるでしょ。そのとき静かなところで勉強をしたいと思って。」
「それなら、家で十分できるじゃないか。」
父が言った。
「みんなに迷惑をかけたくないと思って。自分のためでもあるけど。学校に行きながら一人で生活をするのは大変だと思うけど、一人でやってみたいの。」
「そうか・・・美亜の好きな通りにしてもいいぞ。」

父は重い口を開き言った。
「本当に!?」
私は信じられなかったのでもう一度聞き返した。
「ぅん。」
「ありがとう。」

納得してくれてよかった。私は素直にうれしかった。何事にも厳しい父が許してくれた。
これが私にとって最後のわがままだと思う。ありがとう、父さん。

早速部屋に戻り、部屋探しを実行した。
学校から近いところをと思う。そうしないと・・・
あと、あまり女子高校生などから分からないところに・・・
そうしないと翔くんに家庭教師をしてもらうので出入りは大変になるだろう。
パソコンを開き検索。すると以外に結構いい、物件を発見。
私は次の日下見をしに行くことにした。
下見にいくととてもいい物件だった。これにしたっと私はすぐ決めた。
そのことを親に話、親にも了解を得てその物件に決定した。
引越しは春休み。
このとこはメンバーに教えてあげないと!
っと思ったが、ニノたちはハワイへ行ってるし、大ちゃんたちは打ち合わせで忙しいだろう。
なので正月が終って落ち着いた頃に教えることに。



正月が終わり3学期。
学校では久々に千秋たちの顔を見た。

理「美亜〜!」
美「あっ、理奈!!」
理「冬休みは元気だった?」
美「うん。バリバリにね!」
千「2人〜!」
理・美「あ〜!千秋!!」
千「ぉ久!!!」
理「久しぶりだねぇ〜!」
千「やっと3人そろったよ!」
美「早く教室に入ろう!」
2人「うん。」

久しぶりに友達との再会。やっぱ友達っていいよね。
友達と一緒にいるときは一番自分で居られると思う。
友達とは正月のことを話し合った。
引越しのことも言おうと思ったが辞めておくことに。
また今度でいいや。

学校は始業式っていうこともあり午前中で終わり。
帰り道、いつものように理奈と千秋と帰ってると、一台の車が私の前に止まった。

「美亜ちゃん!」

呼びかけてきたのは翔くんだった。サングラスに帽子をしているのですぐには分からなかった。
今は理奈たちの前だし、通行人がいるので、

「あ、彰吾くん」
っと答えた。翔くんは何?って感じの顔をしていたが、ちょっとしてあ〜!っていう顔をした。何とか伝わったらしい。
っと理奈が誰?っと聞いてきた。

美「あ、私の親戚。。イトコかな・・・」
翔「はじめまして。」
2人「はじめまして。」
美「ど、どうしたの?」
翔「いや、ちょっと話があって。。」
美「あ〜、じゃ私の家に行ってて。」
翔「いや、送るよ。友達も一緒に。」
美「え!大丈夫?」
翔「大丈夫、大丈夫♪さぁ、2人乗って!」
2人「あ、ありがとうございます。」
翔「美亜ちゃんは助手席にどうぞ。」
美「あ、ありがとう・・」

車の中は・・・う〜ん、なんとも気まずかった。。
シーンとしていたので・・・
そこで私は
「音楽、かけていい?」
っと翔くんに聞いた。

「あ、いいよ。これにして。」
そういって出したのは今度ソロコンで歌う曲だった。
「いいの?」

私は聞いた。

「いいよ。」

っと翔くんは答えたのでMDを入れた。
最初に流れてきたのは夏コンでも歌った「夢でいいから」だった。
するとこの曲に反応して理奈たちは口を開いた。

理「あの〜。」
翔「どうしたの?酔った?」
理「いいえ、もしかして櫻井くんですか?」

私はドキっとした。やはりばれてしまったか。
すると翔くんは笑いながら。

翔「やっぱり分かっちゃうよね。僕は嵐の櫻井翔です。」

言っちゃったよ・・・後ろをみると・・・2人とも放心状態。

美「2人とも大丈夫!?」
翔「さっきは嘘を言ってゴメンね。回りの人とかいたからパニックになったらいけないもんで。」
千「いいえ。大丈夫です。」
翔「そう、それなら良かった。」
理「なんで美亜のこと知ってるんですか?」
千「あ!二宮くんと美亜は幼なじみだからですか?」
翔「そうだね。ニノがきっかけで知り合ったって感じかな。」
美「しょ、翔くん言っちゃっていいの?」
翔「大丈夫、大丈夫。この2人のこと俺は信用してるから・・・」
美「そ、そう・・・」

そのあともう一度後ろを見るともう2人の顔は笑っていた。なにかたくらんでいるのだろうか・・


「ありがとうございました。」
ここで2人は家に帰った。あいさつを翔くんにしたあと助手席に来て私に言った。

理「櫻井くんとはどういう関係?」
千「ね、どうなの?」

すごい質問である。私はすぐ

美「友達関係だよ!」

っと答えた。そのあとも何個か質問され、結局諦めて。

千「じゃ、ありがとうございました。さようなら。お仕事がんばってください。」
翔「いいえ。どういたしまして。ありがとうね。」
理「じゃ、さようなら」

っといって2人は背中を私達のほうに向けて家に帰っていった。

「翔くん、ばれちゃったね。」
「いいんだよ。俺本当にあの子のこと信用してるから。」
「ふ〜ん。あ、話って何?」
「あ、そうそう。。。」

そういって翔くんは自分のバックをだし、中から封筒を出して私に渡した。

「何これ?」
「え、忘れたの!?ソロコンのチケットだよ!」
「あ〜!ソロコンね。」
「美亜ちゃんひどいね・・・」
「他のメンバーと同じブロック??」
「うん。そうだよ。」
「そっか・・・よかった。」
「・・・・・」
「どうしたの?」
「いや、別に。」
「あ、そうだ。私ね、4月から一人暮らしするんだ。」

翔くんは少し考えて・・・・大声で
「マジで!」

っと言った。

「ぅん。マジです。」
「どうして???」
「いや、受験になるから落ち着いて勉強したいなっていうのもあるし、翔くんが家庭教師してくれるって言ったでしょ。家族には迷惑かけたくないし、翔くんにもかけたくないなぁって思って。」
「そうなんだ。どこに住むの?」
「学校の近くなんだ。また教えてあげるね。」
「他のメンバーは知ってるの?」
「ううん。だって大ちゃんとかはソロコンの準備で忙しいでしょ。ニノとかはハワイだし・・・」
「ハワイか・・・行きたかったな・・・」
「またいつかいけるといいね。」
「そのときは美亜ちゃんも一緒に行こうよ!」
「うん、一緒に行こうね♪」
「あ、俺そろそろ行かないと。またメールでもするよ!」
「うん、じゃぁね。今日はありがとう。」
「どういたしまして。じゃ」

そういって翔くんは車を走らせ私の前から消えた

そのあと家に帰り、机に向かっているとメールが入った。理奈からだった。
『翔くんカッコイイね。生って。またいつか会いたいな・・』
っというメールだった。そんなに一般の人が友達でもないのに会ってくれるわけないじゃないかって思ったけど、
『そうだね。また翔くんに聞いてみるよ。そのときは嵐のメンバーが全員いたりして!?』
っとメールをとりあえず送り返しておいた。

また会いたいかぁ・・・
最近みんなに会ってないから会いたいな・・・ってつくづく思う。
みんなのあの笑顔・・・
私にとって必要なあの人たちの笑顔。
あ〜、皆に会いたい。

次の日の夜。
私はいつものように学校から帰ると夜ご飯を作っていた。するとニノからメールが来た。

『これから美亜の家に行くから。3人で! 和也』

3人!?あ〜ハワイから帰ってきたから来るんだ。
私は家族の夕食+3人分の食事を作ることにした。

数分後。

ピンポーン

玄関のチャイムが鳴った。
ニノたちだろう。私は玄関に向かっていった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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