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おかえり 作者:トリス

最終回   1
5月の雨の中2本目の缶ビール 何も無い窓の外
何でも無い時が流れてく

虹が出て虹が消え 夜が来て月が出て あの時と
変わらない 音の無い朝がやってくる

シェルターを出てみたら
誰もいない 誰もいない 誰もいない 誰もいない
何にも無い 何にも無い 何にも無い 何にも無い

多分どこかのえらい人が多分ボタンを押したのでしょう
よりによってあなたのいない夜に よりによってあなたのいない夜に
よりによってあなたのいない夜に よりによって 
ちくしょう

多分どこかで この鉛の夜の中
あの水銀の同じ月を見てる
あなたに会えたらな あなたに会えたらな
あなたに会えたらな あなたに会いたいな
ちくしょう

昨日も今日も多分明日も
誰もいない 誰もいない 誰もいない 誰もいない
何にも無い 何にも無い 何にも無い 何にも無い

月の無い夜 音の無い夜 聞きなれた靴の音
懐かしい タバコのにおい ビール2本あるかな?
この夜を蹴飛ばして 顔上げて むねはって 歩きだす ドアに向かう
久しぶりに話すことば うまく言えるかな 練習しとかなきゃ 
泣き笑いで でも笑顔で 
あなたに「おかえり」

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Novel Editor by BS CGI Rental
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